2017年7月9日日曜日

百人一首 100 verses by 100 poets #084

※動画は後日投稿します。

084
新古今・巻十八
Shin-kokin(waka)-shu, vol.18
other
題不知──清輔朝臣
untitled
ながらへば
またこの頃や
しのばれむ
憂しと見し世ぞ
今は恋しき
ながらえば
またこのごろや
しのばれん
うしとみしよぞ
いまはこいしき
Nagaraeba
Mata konogoro ya
Shinobaremu
Ushi to mishi yo zo
Ima was koishiki.
もし生き長らえたら、またつらい今が懐かしく思い出されることだろう。つらいと思った昔が今では恋しく思われるのだから
Time was when I despised my youth,
As boyhood only can;
What would I give for boyhood now,
When finishing life’s span
An old decrepid man!
つらいことの多い世の中を嘆く
かつてつらかった時期が今となっては恋しく思えるように、今のこのつらさも時が経てばきっと懐かしいものとなる。未来にかすかな希望を託し、辛苦に耐える気持ちを歌った実感のこもる歌である。淡々と表現された心情は誰しもが共感できる普遍性を持っている。
作者は父顕輔(あきすけ)との確執、昇進の問題、『続詞花集』の頓挫など、生涯でいくつもの「うし(憂し)」を味わったという。
Kiyosuke was the son of the writer of verse No. 79, and lived in the latter part of the twelfth century.
藤原清輔朝臣 ふじわらのきよすけあそん THE MINISTER KIYOSUKE FUJIWARA
11041177。顕輔(あきすけ)の次男で、はじめ隆長といった。正四位下太皇太后宮大進(たいこうたいごうぐうのだいしん)であった。
六条家の歌学を受け継ぐ。俊成《歌083》とならび称される歌人で、二条院の崩御で勅撰集にならなかったが『続詞花集』を撰した。『袋草紙』、『奥義抄(おうぎしょう)』などの歌論書、『和歌雑談抄』『和歌初学抄』などの著書があり、家集に『清輔朝臣集』がある。『古今集』の写本である、いわゆる清輔本を記した。勅撰歌は『千載集』などに89首はいっている。

新古今和歌集(しんこきんわかしゅう)

鎌倉前期、八代集最後の勅撰和歌集
略称『新古今集』。1205年完成。20巻。歌数約1980首。後鳥羽上皇《歌099》の命で藤原定家《歌097》・藤原家隆《歌098》・寂蓮《歌087》らが撰び、上皇の親撰。幽玄・妖艶・象徴的ないわゆる新古今調をつくり、万葉・古今とともに三大歌風をなす。本歌取り、体言止め、三句切れなどが特色。
  ──『日本史事典』

動画の見方、ブログの読み方などの説明をしましょう。
まず、朗詠音声はプロのもので、左大臣光永さん(http://ogura100.roudokus.com/)による朗詠です。
BGMとして使用させていただいた曲は、雅楽『平調 越天楽』というもので、クラシック名曲サウンドライブラリーさん(http://classical-sound.seesaa.net/)からダウンロードしました。
動画では多くの画像を組み合わせています。
以下の画像をご参照ください。
(クリックすると拡大画像がご覧いただけます。)
まず右上の画像を見てください。
これは動画中の和歌部分の画像です。
各記号の示すものは以下のとおりです。

A…作品番号 number of the verse
1…作者 poet
2…作者肖像画 portrait of the poet
『錦百人一首あつま織』勝川春章(1775年)"Nishiki Hyakunin-isshu Azuma Ori" by Shunsho Katsukawa (1775)/国立国会図書館(http://www.ndl.go.jp/)(※#002除く except #002
3…作者肖像画 portrait of the poet
『今様百人一首吾妻錦』永楽屋東四郎(江戸時代後期?)"Imayo Hyakuninn-Isshu Azuma Nishiki" by Toshiro Erakuya (late Edo era?)
C…出典 origin
D…部立 category(左下画像参照 see the image of left down
それぞれの色は平安時代女房装束のかさねの色です。
四季はそれそれの着用時期に合わせたもの、恋・旅・他は通年での着用の色。
E…詞書 description
F…イメージ画像 image picture of the verse
基本的に明記されていないものはすべてPhoto Libraryさん(https://www.photolibrary.jp/)の写真です。
歌に詠まれた事象がメインですが、時刻、時期、場所などは歌の内容とは異なる場合がありますので、あくまで歌の世界を堪能する助けとして見てください。
当然ながら歌の詠まれた当時の写真ではありません。
なかには現代社会が映りこんでいるものもあります。
なお、恋の部立などの象徴的なものに関しては、独断でそれらしいものを選んでいます。
G…歌意イメージ画像 image picture of the meaning of the verse
英語の解説書にあった画像ですが、題名・作者など一切不明です。
18世紀の木版画とありますが、著者のWilliam N. Porter氏も作者はわからなかったようです。
(英語では画像について説明されている歌もありますが、日本語はありません。)
Sentences in [ ] describe about the picture.

右側の画像はブログの表に関してです。
この画像に用いている色は各部分を区別するためのもので、特に意味はありません。
黄色のアルファベットは動画のものと対応しています。
詳細は上記を参照願います。
緑のアルファベットはブログのみです。
H…歌 verse
これなくしては成り立たないので、当然動画にも入れています。
左:漢字かな表記(歴史的仮名遣い) LEFT: Kanji + Hiragana (old writing)
漢字を使っているもの、かなを使っているもの、漢字も異なるもの、かなりのヴァリエーションがありますが、個人的に見て美しいものを選んでいます。
中:ひらがな表記(現代仮名遣い) MIDDLE: Hiragana (modern writing)
右:ローマ字表記 RIGHT: rōmaji
I…歌意 meaning of the verse
日本語:『一冊でわかる百人一首』吉海直人・監修(成美堂出版)のものを採用しています。
English: from "A Hundred Verses from Old Japan: a translation of the hyaku-nin-isshu" by William N. Porter (TUTTLE PUBLISHING, 1979, first edition 1909 by The Clarendon Press, London)
J…解説 explanation of the verse
同上
same as above
K…作者について about the poet
Sorry.
No English.
Some have description by Mr. William N. Porter in J section.

余談ですが、動画の和歌部分上下の千代紙柄、背景の和紙素材はAC Worksさんの提供による素材を使っています。






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