2017年7月3日月曜日

百人一首 100 verses by 100 poets #079


079
新古今・巻四
Shin-kokin(waka)-shu, vol.4
autumn
崇徳院に百首歌たてまつりけるに──左京大夫顕輔
presenting 100 verses to the Retired Emperor Sutoku.
秋風に
たなびく雲の
絶間より
もれ出づる月の
影のさやけさ
あきかぜに
たなびくくもの
たえまより
もれいずるつきの
かげのさやけさ
Aki kaze ni
Tanabiku kumo no
Taema yori
More-izuru tsuki no
Kage no sayakesa.
秋風にたなびく雲の途切れた間から、もれ出る月の光の、なんと澄み切って明るいことよ
See, how the wind of autumn drives
The clouds to left and right,
While in between the moon peeps out,
Dispersing with her light
The darkness of the night.
秋の夜を明るく照らす月の光
『新古今集』の詞書(ことばがき)には「崇徳院に百首歌たてまつりけるに」とあり、崇徳院《歌077》に献上したなかの一首のようだ。
非常に素直に秋の風景を歌った写実的な作品で、難解な表現がないところが、澄み切った月の光をいっそう際立たせている。
月そのものよりも、雲間から差し込む光に着目した点が、瞬間をとらえて味わい深い。
Akisuke died about the year 1155. More-izuru literally means, that the light of the moon ‘leaks out’; the verse is a charming example of a Japanese picture-poem. Probably the first word of the verse was purposely made to coincide with the poet’s first name in sound, although the two words are written with different characters in the original.
左京大夫顕輔 さきょうのだいぶあきすけ THE SHINTO OFFICIAL AKISUKE, OF THE LEFT SIDE OF THE CAPITAL
藤原顕輔(10901155)。顕季(あきすえ)の三男で、従三位、左京大夫、皇大后宮亮(ぐうのすけ)に任ぜられたが、のち、世をいとい出家した。清輔(きよすけ)《歌085》の父。源俊頼(みなもとのとしより)《歌074》と親交があった。
父顕季から歌道・歌学の六条家の祖とされる家説を継ぎ、仁平(にんぺい)元(1151)年に崇徳院の院宣をうけ「詞花集」を撰した。家集「顕輔集」があり、「金葉集」などに84首はいっている。

新古今和歌集(しんこきんわかしゅう)

鎌倉初期、八代集最後の勅撰和歌集
略称『新古今集』。1205年完成。20巻。歌数約1980首。後鳥羽上皇《歌099》の命で藤原定家《歌097》、藤原家隆《歌098》、寂蓮《歌087》らが撰び、上皇の親撰。幽玄・妖艶・象徴的ないわゆる新古今調をつくり、万葉・古今とともに三大歌風をなす。本歌取り、体言止め、三句切れなどが特色。
  ──『日本史事典』

動画の見方、ブログの読み方などの説明をしましょう。
まず、朗詠音声はプロのもので、左大臣光永さん(http://ogura100.roudokus.com/)による朗詠です。
BGMとして使用させていただいた曲は、雅楽『平調 越天楽』というもので、クラシック名曲サウンドライブラリーさん(http://classical-sound.seesaa.net/)からダウンロードしました。
動画では多くの画像を組み合わせています。
以下の画像をご参照ください。
(クリックすると拡大画像がご覧いただけます。)
まず右上の画像を見てください。
これは動画中の和歌部分の画像です。
各記号の示すものは以下のとおりです。

A…作品番号 number of the verse
1…作者 poet
2…作者肖像画 portrait of the poet
『錦百人一首あつま織』勝川春章(1775年)"Nishiki Hyakunin-isshu Azuma Ori" by Shunsho Katsukawa (1775)/国立国会図書館(http://www.ndl.go.jp/)(※#002除く except #002
3…作者肖像画 portrait of the poet
『今様百人一首吾妻錦』永楽屋東四郎(江戸時代後期?)"Imayo Hyakuninn-Isshu Azuma Nishiki" by Toshiro Erakuya (late Edo era?)
C…出典 origin
D…部立 category(左下画像参照 see the image of left down
それぞれの色は平安時代女房装束のかさねの色です。
四季はそれそれの着用時期に合わせたもの、恋・旅・他は通年での着用の色。
E…詞書 description
F…イメージ画像 image picture of the verse
基本的に明記されていないものはすべてPhoto Libraryさん(https://www.photolibrary.jp/)の写真です。
歌に詠まれた事象がメインですが、時刻、時期、場所などは歌の内容とは異なる場合がありますので、あくまで歌の世界を堪能する助けとして見てください。
当然ながら歌の詠まれた当時の写真ではありません。
なかには現代社会が映りこんでいるものもあります。
なお、恋の部立などの象徴的なものに関しては、独断でそれらしいものを選んでいます。
G…歌意イメージ画像 image picture of the meaning of the verse
英語の解説書にあった画像ですが、題名・作者など一切不明です。
18世紀の木版画とありますが、著者のWilliam N. Porter氏も作者はわからなかったようです。
(英語では画像について説明されている歌もありますが、日本語はありません。)
Sentences in [ ] describe about the picture.

右側の画像はブログの表に関してです。
この画像に用いている色は各部分を区別するためのもので、特に意味はありません。
黄色のアルファベットは動画のものと対応しています。
詳細は上記を参照願います。
緑のアルファベットはブログのみです。
H…歌 verse
これなくしては成り立たないので、当然動画にも入れています。
左:漢字かな表記(歴史的仮名遣い) LEFT: Kanji + Hiragana (old writing)
漢字を使っているもの、かなを使っているもの、漢字も異なるもの、かなりのヴァリエーションがありますが、個人的に見て美しいものを選んでいます。
中:ひらがな表記(現代仮名遣い) MIDDLE: Hiragana (modern writing)
右:ローマ字表記 RIGHT: rōmaji
I…歌意 meaning of the verse
日本語:『一冊でわかる百人一首』吉海直人・監修(成美堂出版)のものを採用しています。
English: from "A Hundred Verses from Old Japan: a translation of the hyaku-nin-isshu" by William N. Porter (TUTTLE PUBLISHING, 1979, first edition 1909 by The Clarendon Press, London)
J…解説 explanation of the verse
同上
same as above
K…作者について about the poet
Sorry.
No English.
Some have description by Mr. William N. Porter in J section.

余談ですが、動画の和歌部分上下の千代紙柄、背景の和紙素材はAC Worksさんの提供による素材を使っています。





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