2017年1月16日月曜日

百人一首 100 verses by 100 poets #006



006
新古今・巻六
Shin-kokin(waka)-shu, vol. 6
winter
題知らず──中納言家持
untitled
鵲の
渡せる橋に
置く霜の
白きを見れば
夜ぞ更けにける
かささぎの
わたせるはしに
おくしもの
しろきをみれば
よぞふけにける
Kasasagi no
Wataseru hashi ni
Oku shimo no
Shiroki o mireba
Yo zo fuke ni keru.
かささぎが天の川に渡すという橋に、白く霜が下りたようになっているのを見ると、天上の夜もすっかり更けてしまったのだなあ
When on the Magpies’ Bridge I see
The Hoar-frost King has cast
His sparkling mantle, well I know
The night is nearly past,
Daylight approaches fast
七夕伝説を用いた幻想的な一首
闇夜の黒と霜の白という色彩の対照に七夕伝説を合わせたロマンティックな一首。
解釈にはふたつの説がある。ひとつはかささぎが羽を重ねて渡した橋を宮中の御階(みはし)にたとえて、地上の夜更けを歌っているという説。もうひとつは夜空を見上げて、地上と同じように天上の夜も更けたのだなあと歌っているという説である。いずれにしろ、幻想的な雰囲気と深閑とした冬の寒さが伝わってくる、優れた作品である。
The author of this verse was Governor of the Province of Koshu, and Viceroy of the more or less uncivilized northern and eastern parts of Japan; he died A.D. 785. There was a brigde or passageway in the Imperial Palace at Kyoto called the Magpies’ Bridge, but there is also an allusion here to the old Weaver ‘ the star Vega) was a maiden, who dwelt on one side of the River of the Milky Way, and who was employed in making clothes for the Gods. But one day the Sun took pity upon her, and gave her in marriage to the Herdboy (the star Aquila), who lived on the other side of the river. But as the result of this was that the supply of clothes fell short, she was only permitted to visit her husband once a year, viz. on the seventh night of the seventh month; and on this night, it is said, the magpies in a dense flock from a bridge for her across the river. The hoar frost forms just before day breaks.
[The illustration shows the Herdboy crossing on the Bridge of Magpies to his bride.]
中納言家持 ちゅうなごんやかもち THE IMPERIAL ADVISER YAKAMOCHI
大友家持。716年~785年。従二位大納言旅人(たびと)の子。奈良時代末期の貴族。天平18(746)年に越中守となり、因幡守(いなばのかみ)、薩摩守(さつまのかみ)、東宮太夫などの任を経て、延暦2(783)年中納言。同4年没。70歳(「公卿補任(くぎょうぶにん)」には57歳とあり、68歳という説もある)。
「万葉集」第4期の歌人で、奈良時代末期の代表的歌人。「万葉集」の撰にも関係したとみられ、「万葉集」中で歌数がいちばん多く、短歌392、長歌45、連歌1、詩1。36歌仙の一人。「拾遺集」などの勅撰集に62首はいっている。

新古今和歌集(しんこきんわかしゅう)

鎌倉初期、八代集最後の勅撰和歌集
略称『新古今集』。1205年完成。20巻。歌数約1980首。後鳥羽上皇の命で藤原定家《歌097》、藤原家隆《歌098》、寂蓮《歌087》らが撰び、上皇の親撰。幽玄・妖艶・象徴的ないわゆる新古今調をつくり、万葉・古今とともに三大歌風をなす。本歌取り、体言止め、三句切れなどが特色。
  ──『日本史事典』

動画の見方、ブログの読み方などの説明をしましょう。
まず、朗詠音声はプロのもので、左大臣光永さん(http://ogura100.roudokus.com/)による朗詠です。
BGMとして使用させていただいた曲は、雅楽『平調 越天楽』というもので、クラシック名曲サウンドライブラリーさん(http://classical-sound.seesaa.net/)からダウンロードしました。
動画では多くの画像を組み合わせています。
以下の画像をご参照ください。

(クリックすると拡大画像がご覧いただけます。)
まず右上の画像を見てください。
これは動画中の和歌部分の画像です。
各記号の示すものは以下のとおりです。

A…作品番号 number of the verse
B1…作者 poet
B2…作者肖像画 portrait of the poet
『錦百人一首あつま織』勝川春章(1775年)"Nishiki Hyakunin-isshu Azuma Ori" by Shunsho Katsukawa (1775)/国立国会図書館(http://www.ndl.go.jp/)(※#002除く except #002)
B3…作者肖像画 portrait of the poet
『今様百人一首吾妻錦』永楽屋東四郎(江戸時代後期?)"Imayo Hyakuninn-Isshu Azuma Nishiki" by Toshiro Erakuya (late Edo era?)
C…出典 origin
D…部立 category(左下画像参照 see the image of left down)
それぞれの色は平安時代女房装束のかさねの色です。
四季はそれそれの着用時期に合わせたもの、恋・旅・他は通年での着用の色。
E…詞書 description
F…イメージ画像 image picture of the verse
基本的に明記されていないものはすべてPhoto Libraryさん(https://www.photolibrary.jp/)の写真です。
歌に詠まれた事象がメインですが、時刻、時期、場所などは歌の内容とは異なる場合がありますので、あくまで歌の世界を堪能する助けとして見てください。
当然ながら歌の詠まれた当時の写真ではありません。
なかには現代社会が映りこんでいるものもあります。
なお、恋の部立などの象徴的なものに関しては、独断でそれらしいものを選んでいます。
G…歌意イメージ画像 image picture of the meaning of the verse
英語の解説書にあった画像ですが、題名・作者など一切不明です。
18世紀の木版画とありますが、著者のWilliam N. Porter氏も作者はわからなかったようです。
(英語では画像について説明されている歌もありますが、日本語はありません。)
Sentences in [ ] describe about the picture.

右側の画像はブログの表に関してです。
この画像に用いている色は各部分を区別するためのもので、特に意味はありません。
黄色のアルファベットは動画のものと対応しています。
詳細は上記を参照願います。
緑のアルファベットはブログのみです。
H…歌 verse
これなくしては成り立たないので、当然動画にも入れています。
左:漢字かな表記(歴史的仮名遣い) LEFT: Kanji + Hiragana (old writing)
漢字を使っているもの、かなを使っているもの、漢字も異なるもの、かなりのヴァリエーションがありますが、個人的に見て美しいものを選んでいます。
中:ひらがな表記(現代仮名遣い) MIDDLE: Hiragana (modern writing)
右:ローマ字表記 RIGHT: rōmaji
I…歌意 meaning of the verse
日本語:『一冊でわかる百人一首』吉海直人・監修(成美堂出版)のものを採用しています。
English: from "A Hundred Verses from Old Japan: a translation of the hyaku-nin-isshu" by William N. Porter (TUTTLE PUBLISHING, 1979, first edition 1909 by The Clarendon Press, London)
J…解説 explanation of the verse
同上
same as above
K…作者について about the poet
Sorry.
No English.
Some have description by Mr. William N. Porter in J section.

余談ですが、動画の和歌部分上下の千代紙柄、背景の和紙素材はAC Worksさんの提供による素材を使っています。






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