2017年1月14日土曜日

百人一首 100 verses by 100 poets #005


005
古今・巻四
Kokin(waka)-shu, vol. 4
autumn
これさだのみこ(是定の皇子)の家の歌合(うたあわせ)のうた──詠人知らず
at a competition at the house of Prince Koresada (author unknown)
奥山に
紅葉踏み分け
啼く鹿の
聲きく時ぞ
秋は悲しき
おくやまに
もみじふみわけ
なくしかの
こえきくときぞ
あきはかなしき
Oku yama ni
Momiji fumi wake
Naku shika no
Koe kiku toki zo
Aki wa kanashiki.
奥深い山で、散り敷いた紅葉の葉を踏み分けて鳴く鹿の声を耳にするときこそ、秋はとりわけ悲しい季節だと感じられることだ
I hear the stag’s pathetic call
Far up the mountain side,
While tramping o’er the maple leaves
Wind-scattered far and wide
This sad, sad autumn tide.
◆鹿が踏んでいる落ち葉は、楓か萩か
一面に散り敷いた紅葉の景色と物悲しく響く鹿の声が重なって晩秋の寂しさが伝わってくる。花札の図を連想させるこの歌も、百人一首のなかで広く親しまれているもののひとつである。
実は、この「もみじ」が楓(かえで)ではなかったのではないかという説がある。『新撰万葉集』に「黄葉」と記されていること、また、『古今集』でも「秋上」の萩(はぎ)の歌の中に置かれていることから、もともとははぎの黄葉を歌ったもので、仲秋のころの歌であるというのだ。百人一首の撰者である定家がこの事実を知らないとは考えられず、『八代抄』に選ぶときに意識的に配列を晩秋の秋下に、もみじを萩からより鮮やかな楓に変えたものと見られている。
定家のこの手法により、「奥山に」の歌は、燃えるような紅葉が秋の終わりを告げ、哀愁を漂わす名歌として知られるようになった。
Very little is known of this writer, but he probably lived not later tan A.D. 800. Stags and the crimson leaves of the maple are frequently used symbolically of autumn.
猿丸太夫
さるまるだゆう
SARU MARU, A SHINTO OFFICIAL
生没年・伝記未詳。36歌仙の一人。「三十六歌仙伝」には元慶(げんきょう)年間(877~885)ころの人とあるが不明。この歌は読人知らずで、猿丸太夫の作というのは誤りである。勅撰集には一首もはいっていない。
太夫(大夫とも)は「たいふ」「たゆう」と読む説もある。

古今和歌集(こきんわかしゅう)

平安中期、日本最初の勅撰和歌集
略称『古今集』。20巻。歌数約1100首。醍醐(だいご)天皇の勅により編集を始め、905(延喜5)年撰進された。撰者は紀貫之《歌035》、凡河内躬恒《歌029》、紀友則《歌033》、壬生忠岑《歌030》ら。『万葉集』に入らなかった古歌とそれ以後の新しい歌を集大成したもので、巻頭に貫之の「仮名序」、巻尾に紀淑望(よしもち)の「真名序」を置く。歌風は七五調・体言止めが多く、優美典雅、理知的で機知を尊ぶ。のちの勅撰和歌集の理想となった。代表歌人としては撰者らのほかに六歌仙がいる。
  ──『日本史事典』

動画の見方、ブログの読み方などの説明をしましょう。
まず、朗詠音声はプロのもので、左大臣光永さん(http://ogura100.roudokus.com/)による朗詠です。
BGMとして使用させていただいた曲は、雅楽『平調 越天楽』というもので、クラシック名曲サウンドライブラリーさん(http://classical-sound.seesaa.net/)からダウンロードしました。
動画では多くの画像を組み合わせています。
以下の画像をご参照ください。

(クリックすると拡大画像がご覧いただけます。)
まず右上の画像を見てください。
これは動画中の和歌部分の画像です。
各記号の示すものは以下のとおりです。

A…作品番号 number of the verse
1…作者 poet
2…作者肖像画 portrait of the poet
『錦百人一首あつま織』勝川春章(1775年)"Nishiki Hyakunin-isshu Azuma Ori" by Shunsho Katsukawa (1775)/国立国会図書館(http://www.ndl.go.jp/)(※#002除く except #002
3…作者肖像画 portrait of the poet
『今様百人一首吾妻錦』永楽屋東四郎(江戸時代後期?)"Imayo Hyakuninn-Isshu Azuma Nishiki" by Toshiro Erakuya (late Edo era?)
C…出典 origin
D…部立 category(左下画像参照 see the image of left down
それぞれの色は平安時代女房装束のかさねの色です。
四季はそれそれの着用時期に合わせたもの、恋・旅・他は通年での着用の色。
E…詞書 description
F…イメージ画像 image picture of the verse
基本的に明記されていないものはすべてPhoto Libraryさん(https://www.photolibrary.jp/)の写真です。
歌に詠まれた事象がメインですが、時刻、時期、場所などは歌の内容とは異なる場合がありますので、あくまで歌の世界を堪能する助けとして見てください。
当然ながら歌の詠まれた当時の写真ではありません。
なかには現代社会が映りこんでいるものもあります。
なお、恋の部立などの象徴的なものに関しては、独断でそれらしいものを選んでいます。
G…歌意イメージ画像 image picture of the meaning of the verse
英語の解説書にあった画像ですが、題名・作者など一切不明です。
18世紀の木版画とありますが、著者のWilliam N. Porter氏も作者はわからなかったようです。
(英語では画像について説明されている歌もありますが、日本語はありません。)
Sentences in [ ] describe about the picture.

右側の画像はブログの表に関してです。
この画像に用いている色は各部分を区別するためのもので、特に意味はありません。
黄色のアルファベットは動画のものと対応しています。
詳細は上記を参照願います。
緑のアルファベットはブログのみです。
H…歌 verse
これなくしては成り立たないので、当然動画にも入れています。
左:漢字かな表記(歴史的仮名遣い) LEFT: Kanji + Hiragana (old writing)
漢字を使っているもの、かなを使っているもの、漢字も異なるもの、かなりのヴァリエーションがありますが、個人的に見て美しいものを選んでいます。
中:ひらがな表記(現代仮名遣い) MIDDLE: Hiragana (modern writing)
右:ローマ字表記 RIGHT: rōmaji
I…歌意 meaning of the verse
日本語:『一冊でわかる百人一首』吉海直人・監修(成美堂出版)のものを採用しています。
English: from "A Hundred Verses from Old Japan: a translation of the hyaku-nin-isshu" by William N. Porter (TUTTLE PUBLISHING, 1979, first edition 1909 by The Clarendon Press, London)
J…解説 explanation of the verse
同上
same as above
K…作者について about the poet
Sorry.
No English.
Some have description by Mr. William N. Porter in J section.

余談ですが、動画の和歌部分上下の千代紙柄、背景の和紙素材はAC Worksさんの提供による素材を使っています。






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