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古今集・仮名序
Kokin(waka)-shu, preface |
春
spring |
おほささき(大鷦鷯)のみかど(帝)をそへたてまつ(奉)れるうた
for celebration of the
enthronement of Emperor Oosasaki |
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難波津に
咲くやこの花
冬ごもり
今を春べと
咲くやこの花
|
なにわづに
さくやこのはな
ふゆごもり
いまをはるべと
さくやこのはな |
Naniwa-dzu
ni
Sakuya
kono hana
Fuyu
gomori
Ima
o haru beto
Sakuya kono hana |
難波津に咲くこの梅の花よ、冬の寒い間は芽を出さなかったけれど、今はもう春だと咲くこの梅の花よ
|
Ume
blossoms blooming at Naniwa harbor,
You
haven’t bud during long winter,
Now
it’s already spring, you say,
Oh, blooming ume blossoms |
|
仁徳(にんとく)天皇の即位を、春になって花が開くことにたとえて祝った歌。王仁は百済(くだら)から渡来した学者で、日本に「論語」「千字文」をもたらしたという。この歌と「安積山(あさかやま)影さへ見ゆる山の井(ゐ)の浅き心を我が思はなくに」〈万葉集〉は、手習いをする人がまず最初に習う歌として知られている。
応神天皇の崩御後、菟道稚郎子皇子(うじのわきいらつこのみこ)と大鷦鷯尊(おおさざきのみこと)が互いに皇位を譲り合ったため、3年間も空位となっていたが、のちに難波高津宮において大鷦鷯尊が即位して仁徳天皇となった際、その治世の繁栄を願って詠まれた歌とされている。なお、この歌に詠まれている花は桜ではなく梅である。
仮名序で安積山の歌と並んで「手習ふ人のはじめにもしける」と言われたように、古来書道の初学としても用いられた。実際に徳島県の観音寺遺跡から、万葉仮名で「奈尓波ツ尓昨久矢己乃波奈」と記された7世紀のものとみられる習書木簡が出土しているのをはじめ、各地から数多くこの歌を記した木簡が出土している。平安時代には「難波津の歌」と言えば「誰でも知っている歌」の代名詞となっていた。
競技かるたにおいては競技の開始時に難波津の歌を詠むことが通例となっているが、決まり字の「いまは」との混同を避けるため、四句は「今“を”春べと」に変更されている。 |
A
verse to compare the enthronement of Emperor Nintoku to blooming
flowers in the spring. Wani was a scholar from Kudara (ancient
Korea), is said to have brought “the Analects of Confucius”
and others. This verse is known as the first verse which
calligraphy beginners learn at first.
This is recited at the
beginning of the competitions. |
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王仁博士 |
わにのふみひと |
DOCTOR (or SCHOLAR) WANI |
王爾、和爾吉師(わにきし)とも書く。西文氏(かわちのふみのし)ら3氏の始祖。伝承では、応神(おうじん)天皇の命令で、4世紀後半に百済王が貢進。『論語』『千字文』などの書籍をもたらし、中央政府の記録を職掌とする「博士(ふみひと)となったという。日本における中国学術の本格的受容による文教興隆の祖、漢字の国字化による文字言語・表語体系の創出者とされている。6世紀前半の百済王が倭(わ)王に提供した中国南朝系の学芸・技能・思想を体得した知識人として造型された伝承上の人物であろう。
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古今和歌集(こきんわかしゅう)
平安中期、日本最初の勅撰和歌集
略称『古今集』。20巻。歌数約1100首。醍醐(だいご)天皇の勅により編集を始め、905(延喜5)年撰進された。撰者は紀貫之《歌035》、凡河内躬恒《歌029》、紀友則《歌033》、壬生忠岑《歌030》ら。『万葉集』に入らなかった古歌とそれ以後の新しい歌を集大成したもので、巻頭に貫之の「仮名序」、巻尾に紀淑望(よしもち)の「真名序」を置く。歌風は七五調・体言止めが多く、優美典雅、理知的で機知を尊ぶ。のちの勅撰和歌集の理想となった。代表歌人としては撰者らのほかに六歌仙がいる。
──『日本史事典』
今回の動画、ブログとも体裁こそ同じですが、本来の「百人一首」に含まれる歌ではないため、資料がほとんどありませんでした。
が、音声は入手できたので、せっかくなので、動画を作ることに。
英訳も「cocolo supplie ココロさぷり」でしているので、拙いかもしれません。
競技かるた(札取りの速さを競うもの)で競技開始の合図として詠まれる歌だそうです。
使用している画像も異なります。
作者画像(B2、B3)は http://tei1937.blog.fc2.com/blog-category-17.html から拝借しました。
動画の見方、ブログの読み方などの説明をしましょう。
が、音声は入手できたので、せっかくなので、動画を作ることに。
英訳も「cocolo supplie ココロさぷり」でしているので、拙いかもしれません。
競技かるた(札取りの速さを競うもの)で競技開始の合図として詠まれる歌だそうです。
使用している画像も異なります。
作者画像(B2、B3)は http://tei1937.blog.fc2.com/blog-category-17.html から拝借しました。
動画の見方、ブログの読み方などの説明をしましょう。
まず、朗詠音声はプロのもので、左大臣光永さん(http://ogura100.roudokus.com/)による朗詠です。
BGMとして使用させていただいた曲は、雅楽『平調 越天楽』というもので、クラシック名曲サウンドライブラリーさん(http://classical-sound.seesaa.net/)からダウンロードしました。
動画では多くの画像を組み合わせています。
以下の画像をご参照ください。
(クリックすると拡大画像がご覧いただけます。)
まず右上の画像を見てください。
これは動画中の和歌部分の画像です。
各記号の示すものは以下のとおりです。
A…作品番号 number of the verse
B1…作者 poet
B2…作者肖像画 portrait of the poet
『錦百人一首あつま織』勝川春章(1775年)"Nishiki Hyakunin-isshu Azuma Ori" by Shunsho Katsukawa (1775)/国立国会図書館(http://www.ndl.go.jp/)(※#002除く except #002)
B3…作者肖像画 portrait of the poet
『今様百人一首吾妻錦』永楽屋東四郎(江戸時代後期?)"Imayo Hyakuninn-Isshu Azuma Nishiki" by Toshiro Erakuya (late Edo era?)
C…出典 origin
D…部立 category(左下画像参照 see the image of left down)
それぞれの色は平安時代女房装束のかさねの色です。
四季はそれそれの着用時期に合わせたもの、恋・旅・他は通年での着用の色。
E…詞書 description
F…イメージ画像 image picture of the verse
基本的に明記されていないものはすべてPhoto Libraryさん(https://www.photolibrary.jp/)の写真です。
歌に詠まれた事象がメインですが、時刻、時期、場所などは歌の内容とは異なる場合がありますので、あくまで歌の世界を堪能する助けとして見てください。
当然ながら歌の詠まれた当時の写真ではありません。
なかには現代社会が映りこんでいるものもあります。
なお、恋の部立などの象徴的なものに関しては、独断でそれらしいものを選んでいます。
G…歌意イメージ画像 image picture of the meaning of the verse
英語の解説書にあった画像ですが、題名・作者など一切不明です。
18世紀の木版画とありますが、著者のWilliam N. Porter氏も作者はわからなかったようです。
(英語では画像について説明されている歌もありますが、日本語はありません。)
Sentences in [ ] describe about the picture.
右側の画像はブログの表に関してです。
この画像に用いている色は各部分を区別するためのもので、特に意味はありません。
黄色のアルファベットは動画のものと対応しています。
詳細は上記を参照願います。
緑のアルファベットはブログのみです。
H…歌 verse
これなくしては成り立たないので、当然動画にも入れています。
左:漢字かな表記(歴史的仮名遣い) LEFT: Kanji + Hiragana (old writing)
漢字を使っているもの、かなを使っているもの、漢字も異なるもの、かなりのヴァリエーションがありますが、個人的に見て美しいものを選んでいます。
中:ひらがな表記(現代仮名遣い) MIDDLE: Hiragana (modern writing)
右:ローマ字表記 RIGHT: rōmaji
I…歌意 meaning of the verse
日本語:『一冊でわかる百人一首』吉海直人・監修(成美堂出版)のものを採用しています。
English: from "A Hundred Verses from Old Japan: a translation of the hyaku-nin-isshu" by William N. Porter (TUTTLE PUBLISHING, 1979, first edition 1909 by The Clarendon Press, London)
J…解説 explanation of the verse
同上
same as above
K…作者について about the poet
Sorry.
No English.
Some have description by Mr. William N. Porter in J section.
余談ですが、動画の和歌部分上下の千代紙柄、背景の和紙素材はAC Worksさんの提供による素材を使っています。
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