2017年4月29日土曜日

百人一首 100 verses by 100 poets #050


050
後拾遺・巻十二
Go-shui(waka)-shu, vol.12
love
女のもとよりかへりてつかはしける──少将藤原義孝
sending to a woman after meeting with her
君がため
惜しからざりし
命さへ
長くもがなと
思ひけるかな
きみがため
おしからざりし
いのちさえ
ながくもがなと
おもいけるかな
Kimi ga tame
Oshikarazarishi
Inochi sae
Nagaku mogana to
Omoi keru kana.
あなたのためならどうなっても惜しくはないと思ったこの命さえも、お逢いできた今では、少しでも長くあってほしいと願うようになったことだ
Death had no terrors, Life no joys,
Before I met with thee;
But now I fear, however long
My life may chance to be,
Twill be too short for me!
恋をして欲張りになる心
「女のもとよりかへりてつかはしける」と詞書のある、後朝の歌である。逢う前は、相手のためには命を捨てても構わないと思っていたが、逢って心を通わせた今では、この喜びや幸せが少しでも続くように長く生きたいという。逢う前と逢った後の気持ちの変化が上の句と下の句に分けて、素直につづられている。作者は美貌の貴公子、諸芸に優れたが、21歳の若さで亡くなった。
Yoshitaka died in the year 974. See verse No. 18 for a note of the Fujiwara family.
藤原義孝 ふじわらのよしたか YOSHITAKA FUJIWARA
954974。伊尹(これただ・これまさ)《歌045》の三男。天禄2(971)に左近少将となったが、天延2年のはやり痘瘡(もがさ・天然痘)にかかり、この年の9月16日の朝に兄挙賢(たかかた)が亡くなり、その日の夕方には、彼も21歳の若さで没した。熱心な仏教徒で、篤い信仰心を伝える逸話が『大鏡』などに残っている。
中古36歌仙の一人で「義孝集」がり、勅撰歌は「後拾遺集」などに12首ある。

後拾遺和歌集(ごしゅういわかしゅう)

第4番目の勅撰集。藤原通俊(みちとし)撰。白河天皇の命で1086(応徳3)年に奏覧、改訂をへて87(寛治元)年に完成。「古今集」以来の仮名序をもち、四季6巻・賀・別・き旅・哀傷・恋4巻・雑6巻の20巻。歌数1218首。雑6に神祇歌と釈教歌をはじめて収録。主要歌人は和泉式部《歌056》(67首)、相模《歌065》(40首)、赤染衛門《歌059》(32首)、能因《歌069》(31首)、伊勢大輔《歌061》(27首)など。女流の進出が目立つ。源経信により勅撰集に対するはじめての論難「難後拾遺」が書かれた。
 ──『山川 日本史小辞典』

動画の見方、ブログの読み方などの説明をしましょう。
まず、朗詠音声はプロのもので、左大臣光永さん(http://ogura100.roudokus.com/)による朗詠です。
BGMとして使用させていただいた曲は、雅楽『平調 越天楽』というもので、クラシック名曲サウンドライブラリーさん(http://classical-sound.seesaa.net/)からダウンロードしました。
動画では多くの画像を組み合わせています。
以下の画像をご参照ください。
(クリックすると拡大画像がご覧いただけます。)
まず右上の画像を見てください。
これは動画中の和歌部分の画像です。
各記号の示すものは以下のとおりです。

A…作品番号 number of the verse
1…作者 poet
2…作者肖像画 portrait of the poet
『錦百人一首あつま織』勝川春章(1775年)"Nishiki Hyakunin-isshu Azuma Ori" by Shunsho Katsukawa (1775)/国立国会図書館(http://www.ndl.go.jp/)(※#002除く except #002
3…作者肖像画 portrait of the poet
『今様百人一首吾妻錦』永楽屋東四郎(江戸時代後期?)"Imayo Hyakuninn-Isshu Azuma Nishiki" by Toshiro Erakuya (late Edo era?)
C…出典 origin
D…部立 category(左下画像参照 see the image of left down
それぞれの色は平安時代女房装束のかさねの色です。
四季はそれそれの着用時期に合わせたもの、恋・旅・他は通年での着用の色。
E…詞書 description
F…イメージ画像 image picture of the verse
基本的に明記されていないものはすべてPhoto Libraryさん(https://www.photolibrary.jp/)の写真です。
歌に詠まれた事象がメインですが、時刻、時期、場所などは歌の内容とは異なる場合がありますので、あくまで歌の世界を堪能する助けとして見てください。
当然ながら歌の詠まれた当時の写真ではありません。
なかには現代社会が映りこんでいるものもあります。
なお、恋の部立などの象徴的なものに関しては、独断でそれらしいものを選んでいます。
G…歌意イメージ画像 image picture of the meaning of the verse
英語の解説書にあった画像ですが、題名・作者など一切不明です。
18世紀の木版画とありますが、著者のWilliam N. Porter氏も作者はわからなかったようです。
(英語では画像について説明されている歌もありますが、日本語はありません。)
Sentences in [ ] describe about the picture.

右側の画像はブログの表に関してです。
この画像に用いている色は各部分を区別するためのもので、特に意味はありません。
黄色のアルファベットは動画のものと対応しています。
詳細は上記を参照願います。
緑のアルファベットはブログのみです。
H…歌 verse
これなくしては成り立たないので、当然動画にも入れています。
左:漢字かな表記(歴史的仮名遣い) LEFT: Kanji + Hiragana (old writing)
漢字を使っているもの、かなを使っているもの、漢字も異なるもの、かなりのヴァリエーションがありますが、個人的に見て美しいものを選んでいます。
中:ひらがな表記(現代仮名遣い) MIDDLE: Hiragana (modern writing)
右:ローマ字表記 RIGHT: rōmaji
I…歌意 meaning of the verse
日本語:『一冊でわかる百人一首』吉海直人・監修(成美堂出版)のものを採用しています。
English: from "A Hundred Verses from Old Japan: a translation of the hyaku-nin-isshu" by William N. Porter (TUTTLE PUBLISHING, 1979, first edition 1909 by The Clarendon Press, London)
J…解説 explanation of the verse
同上
same as above
K…作者について about the poet
Sorry.
No English.
Some have description by Mr. William N. Porter in J section.

余談ですが、動画の和歌部分上下の千代紙柄、背景の和紙素材はAC Worksさんの提供による素材を使っています。







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