2017年4月22日土曜日

百人一首 100 verses by 100 poets #047


047
拾遺・巻三
Shui(waka)-shu, vol.3
autumn
河原院にて荒れたる宿に秋来るといふ心を人々によみ侍けるに──恵慶法師
telling people mind of having autumn at ruined Kawara-In
八重葎
茂れる宿の
さびしきに
人こそ見えね
秋は来にけり
やえむぐら
しげれるやどの
さびしきに
ひとこそみえね
あきはきにけり
Yaemugura
Shigereru yado no
Sabishiki ni
Hito koso miene
Aki wa ki ni keri.
葎の生い茂るこのさびしい住まいに、人は誰ひとりやってこないが、秋だけはやってきたもとだ
My little temple stands alone,
No other hut is near;
No one will pass to stop and praise
Its vine-grown roof, I fear,
Now that the autumn’s here.
昔を偲び、今年も秋と対面する
一見、素直すぎて平凡とも思える一首だが、詞書「河原院にて荒れたる宿に秋来るといふ心を人々によみ侍けるに」と合わせると味わい深くなる。河原院は源融《歌014》が建てた豪華絢爛(ごうかけんらん)な邸宅であったが、この歌のころは荒れ果てて、作者の友人安法(あんぽう)法師が住んでいた。多くの人で賑わった、過去のきらびやかな風景とその時代を懐古し、その時代から変わることのない秋の訪れにしみじみと思いを寄せているのである。
The Priest Yegyo lived about the end of the tenth century, but nothing is known about him.
[In the picture he is shown outside his humble little temple with its patched roof and the vine growing up the wall.
恵慶法師 えぎょうほうし THE PRIEST YEGYO
生没年未詳。花山天皇の寛和(かんな)ごろの人で、平兼盛《歌040》、源重之《歌048》、紀時文らと交わりがあり、播磨国の国分寺の講師(こうじ)であったこともある。
中古36歌仙の一人で、家集に「恵慶法師集」がある。本歌と同じころに詠んだと思われる歌に、「すだきけむむかしの人もなき宿(やど)にただ影するは秋の夜の月」(後拾遺集)がある。「拾遺集」などに54首の勅撰歌がある。

拾遺和歌集(しゅういわかしゅう)

平安中期、第3番目の勅撰和歌集。八代集の1つ
100509年成立。20巻。歌数約1350首。撰者は花山院、藤原公任《歌055》の2説がある。風情が可憐で調べはしめやか。歌風としての優雅を完成した。集名は『古今和歌集』『後撰和歌集』にもれ遺(のこ)ったものを拾うの意による。
  ──『日本史事典』

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動画の見方、ブログの読み方などの説明をしましょう。
まず、朗詠音声はプロのもので、左大臣光永さん(http://ogura100.roudokus.com/)による朗詠です。
BGMとして使用させていただいた曲は、雅楽『平調 越天楽』というもので、クラシック名曲サウンドライブラリーさん(http://classical-sound.seesaa.net/)からダウンロードしました。
動画では多くの画像を組み合わせています。
以下の画像をご参照ください。

(クリックすると拡大画像がご覧いただけます。)
まず右上の画像を見てください。
これは動画中の和歌部分の画像です。
各記号の示すものは以下のとおりです。

A…作品番号 number of the verse
1…作者 poet
2…作者肖像画 portrait of the poet
『錦百人一首あつま織』勝川春章(1775年)"Nishiki Hyakunin-isshu Azuma Ori" by Shunsho Katsukawa (1775)/国立国会図書館(http://www.ndl.go.jp/)(※#002除く except #002
3…作者肖像画 portrait of the poet
『今様百人一首吾妻錦』永楽屋東四郎(江戸時代後期?)"Imayo Hyakuninn-Isshu Azuma Nishiki" by Toshiro Erakuya (late Edo era?)
C…出典 origin
D…部立 category(左下画像参照 see the image of left down
それぞれの色は平安時代女房装束のかさねの色です。
四季はそれそれの着用時期に合わせたもの、恋・旅・他は通年での着用の色。
E…詞書 description
F…イメージ画像 image picture of the verse
基本的に明記されていないものはすべてPhoto Libraryさん(https://www.photolibrary.jp/)の写真です。
歌に詠まれた事象がメインですが、時刻、時期、場所などは歌の内容とは異なる場合がありますので、あくまで歌の世界を堪能する助けとして見てください。
当然ながら歌の詠まれた当時の写真ではありません。
なかには現代社会が映りこんでいるものもあります。
なお、恋の部立などの象徴的なものに関しては、独断でそれらしいものを選んでいます。
G…歌意イメージ画像 image picture of the meaning of the verse
英語の解説書にあった画像ですが、題名・作者など一切不明です。
18世紀の木版画とありますが、著者のWilliam N. Porter氏も作者はわからなかったようです。
(英語では画像について説明されている歌もありますが、日本語はありません。)
Sentences in [ ] describe about the picture.

右側の画像はブログの表に関してです。
この画像に用いている色は各部分を区別するためのもので、特に意味はありません。
黄色のアルファベットは動画のものと対応しています。
詳細は上記を参照願います。
緑のアルファベットはブログのみです。
H…歌 verse
これなくしては成り立たないので、当然動画にも入れています。
左:漢字かな表記(歴史的仮名遣い) LEFT: Kanji + Hiragana (old writing)
漢字を使っているもの、かなを使っているもの、漢字も異なるもの、かなりのヴァリエーションがありますが、個人的に見て美しいものを選んでいます。
中:ひらがな表記(現代仮名遣い) MIDDLE: Hiragana (modern writing)
右:ローマ字表記 RIGHT: rōmaji
I…歌意 meaning of the verse
日本語:『一冊でわかる百人一首』吉海直人・監修(成美堂出版)のものを採用しています。
English: from "A Hundred Verses from Old Japan: a translation of the hyaku-nin-isshu" by William N. Porter (TUTTLE PUBLISHING, 1979, first edition 1909 by The Clarendon Press, London)
J…解説 explanation of the verse
同上
same as above
K…作者について about the poet
Sorry.
No English.
Some have description by Mr. William N. Porter in J section.

余談ですが、動画の和歌部分上下の千代紙柄、背景の和紙素材はAC Worksさんの提供による素材を使っています。





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