2017年4月8日土曜日

百人一首 100 verses by 100 poets #041



041
拾遺・巻十一
Shui(waka)-shu, vol.11
love
天暦御歌合──壬生忠見
at a verse competition in Tenryaku era
恋すてふ
わが名はまだき
立ちにけり
人知れずこそ
思ひ初めしか
こいすちょう
わがなはまだき
たちにけり
ひとしれずこそ
おもいそめしか
Koi su tefu
Waga na wa madaki
Tachi ni keri
Hito shirezu koso
Omoi-someshi ka.
恋しているという私の噂が、早くも世間に広まってしまった。誰にも知られないように、ひっそりと思い始めたばかりだというのに
Our courtship, that we tried to hide,
Misleading is to none;
And yet how could the neighbors guess,
That I had yet begun
To fancy any one?
広まってしまった芽生えたばかりの恋
《歌040》の歌とともに、歌合の逸話で一首。技巧的でなないが、秘めたる思いを素直に表現し、倒置法を用いて余韻を残す。
勝負に敗れた忠見の落胆は大きく、食欲も無くなり、ついには死んでしまったという話が『沙石集(しゃせきしゅう)』などに伝えられる。これが作り話だとしても、身分が低く、歌合にも粗末な装束で現れたという忠見にとって相当悔しかったことは間違いないだろう。
The poet was the son of the writer of verse No. 30, and he is said to have composed the poem on the same occasion as is mentioned for No. 40.
The word omoi in the last line is a ‘pivot-word’, used firstly in connection with the fourth line, meaning ‘I thought’ (nobody knew), and also in conjunction with someshi, where it means ‘I began to be in love’.
壬生忠見 みぶのただみ TADAMI MIBU
生没年未詳。忠岑《歌030》の子。幼名は多々(ただ)、ついで忠実(ただみ)、忠見と改める。幼少時から歌にすぐれ、宮中から召されたとき、家が貧しく乗物がないと返事、竹馬でまいれといわれ「竹馬は節鹿毛(ふしかげ)にしていと弱し今夕(いまゆふ)鹿毛に乗りて参らむ」と詠んだと伝えられる。天徳2(958)年摂津権大目(せっつごんのおおさがん)となる。
36歌仙の一人で「忠見集」がある。「後撰集」に1首、「拾遺集」14首など勅撰歌は36首。

拾遺和歌集(しゅういわかしゅう)
平安中期、第3番目の勅撰和歌集。八代集の1つ
100509年成立。20巻。歌数約1350首。撰者は花山院、藤原公任《歌055》の2説がある。風情が可憐で調べはしめやか。歌風としての優雅を完成した。集名は『古今和歌集』『後撰和歌集』にもれ遺(のこ)ったものを拾うの意による。
  ──『日本史事典』

源氏物語絵巻、五帖『若紫』。土佐光起(1617–1691)筆。バーク・コレクション(メアリー・グリッグス・バーク夫人とメアリー・アンド・ジャクソン・バーク財団の所蔵)
Ilustration of the The Tale of Genji, ch.5–Wakamurasaki, traditionally credited to Tosa Mitsuoki (1617–1691), part of the Burke Albums, property of Mary Griggs Burke.
【この著作物は、著作権の保護期間が著作者の没後100年以下である国や地域でパブリックドメインの状態にあります。このファイルは、パブリックドメインにある平面的な美術の著作物を写真術によって忠実に複製したものです。このような複製はアメリカ合衆国においてパブリックドメインとなります。他の地域では再利用に制限がかかる場合があります。詳しくはReuse of PD-Art photographsをご覧ください。美術の著作物としての原図は以下の理由によりパブリックドメインに属します。このファイルは、著作権法の下での既知の制限 (すべての関連および隣接権を含む) に対して、自由であると認識されています。 (https://creativecommons.org/publicdomain/mark/1.0/deed.ja)

動画の見方、ブログの読み方などの説明をしましょう。
まず、朗詠音声はプロのもので、左大臣光永さん(http://ogura100.roudokus.com/)による朗詠です。
BGMとして使用させていただいた曲は、雅楽『平調 越天楽』というもので、クラシック名曲サウンドライブラリーさん(http://classical-sound.seesaa.net/)からダウンロードしました。
動画では多くの画像を組み合わせています。
以下の画像をご参照ください。

(クリックすると拡大画像がご覧いただけます。)
まず右上の画像を見てください。
これは動画中の和歌部分の画像です。
各記号の示すものは以下のとおりです。

A…作品番号 number of the verse
1…作者 poet
2…作者肖像画 portrait of the poet
『錦百人一首あつま織』勝川春章(1775年)"Nishiki Hyakunin-isshu Azuma Ori" by Shunsho Katsukawa (1775)/国立国会図書館(http://www.ndl.go.jp/)(※#002除く except #002
3…作者肖像画 portrait of the poet
『今様百人一首吾妻錦』永楽屋東四郎(江戸時代後期?)"Imayo Hyakuninn-Isshu Azuma Nishiki" by Toshiro Erakuya (late Edo era?)
C…出典 origin
D…部立 category(左下画像参照 see the image of left down
それぞれの色は平安時代女房装束のかさねの色です。
四季はそれそれの着用時期に合わせたもの、恋・旅・他は通年での着用の色。
E…詞書 description
F…イメージ画像 image picture of the verse
基本的に明記されていないものはすべてPhoto Libraryさん(https://www.photolibrary.jp/)の写真です。
歌に詠まれた事象がメインですが、時刻、時期、場所などは歌の内容とは異なる場合がありますので、あくまで歌の世界を堪能する助けとして見てください。
当然ながら歌の詠まれた当時の写真ではありません。
なかには現代社会が映りこんでいるものもあります。
なお、恋の部立などの象徴的なものに関しては、独断でそれらしいものを選んでいます。
G…歌意イメージ画像 image picture of the meaning of the verse
英語の解説書にあった画像ですが、題名・作者など一切不明です。
18世紀の木版画とありますが、著者のWilliam N. Porter氏も作者はわからなかったようです。
(英語では画像について説明されている歌もありますが、日本語はありません。)
Sentences in [ ] describe about the picture.

右側の画像はブログの表に関してです。
この画像に用いている色は各部分を区別するためのもので、特に意味はありません。
黄色のアルファベットは動画のものと対応しています。
詳細は上記を参照願います。
緑のアルファベットはブログのみです。
H…歌 verse
これなくしては成り立たないので、当然動画にも入れています。
左:漢字かな表記(歴史的仮名遣い) LEFT: Kanji + Hiragana (old writing)
漢字を使っているもの、かなを使っているもの、漢字も異なるもの、かなりのヴァリエーションがありますが、個人的に見て美しいものを選んでいます。
中:ひらがな表記(現代仮名遣い) MIDDLE: Hiragana (modern writing)
右:ローマ字表記 RIGHT: rōmaji
I…歌意 meaning of the verse
日本語:『一冊でわかる百人一首』吉海直人・監修(成美堂出版)のものを採用しています。
English: from "A Hundred Verses from Old Japan: a translation of the hyaku-nin-isshu" by William N. Porter (TUTTLE PUBLISHING, 1979, first edition 1909 by The Clarendon Press, London)
J…解説 explanation of the verse
同上
same as above
K…作者について about the poet
Sorry.
No English.
Some have description by Mr. William N. Porter in J section.

余談ですが、動画の和歌部分上下の千代紙柄、背景の和紙素材はAC Worksさんの提供による素材を使っています。





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