2016年10月27日木曜日

心を整え人生を豊かにする哲学者たちのことば 11.プラトン Platon



通常、名言集の類は作者ごとにまとめることはあまりなく、その内容による分類が多いと思います。
ですが、ここでは哲学者の言葉を一人ずつ動画にしてみました。
哲学名言研究会・編著の『心を整え人生を豊かにする哲学者たちのことば』(笠倉出版社 2012年)から抜き出しています。
時代の新しい人から、回を重ねるたびに年代を遡るかたちの並びです。

音楽はHURTRECORDさん(http://www.hurtrecord.com/)。
著作権フリーBGM配布サイト HURT RECORD 応援バナー
もう何度も使わせていただいてます。
イメージとしては「宇宙」らしいのですが、なんとなく哲学的な響きだったので、この曲にしました。

背景の幾何学模様のグラフィックは、デザイン素材を扱う海外サイト、DEALJUMBO (www.dealjumbo.com/)からダウンロードしたもので、Cruzine Designさんの作です。
文字数が多いものが多く、写真だとほとんど隠れてしまいますし、ベタの一色では味気ない気がしたので。

では、それぞれの哲学者の経歴をかいつまんでみましょうか。

プラトン Platon

紀元前428/427~紀元前348/347
研究分野:修辞学、芸術、文学、認識論、倫理学、正義、徳、政治、教育、家族
主な概念:イデア

ギリシアの哲学者。アテネの名門に生れ若くしてソクラテス(紀元前470頃~紀元前399)と交わり、最も正義の人と信じてやまなかったソクラテスの不条理な死と、当時の政治情勢に対する失望から哲学の道に入った。その著作のほとんどはソクラテスを中心とする対話篇である。彼の功績の第1は学問における方法の重要性の認識とその確立であり、第2はこの方法を基礎とした形而上学と倫理学の確立である。認識論的には感性的知覚に対して純粋な知性的認識の優位をとり、存在論的には感性的世界と思惟的世界を区別し、イデア論を形成してソフィストに対抗した。数回にわたってイタリアやシチリア島を訪れ、ピラゴラス学派とも接した。後年アテネにアカデメイアを創設し、真に理想国家の統治者たる人材の育成をはかった。
  ──『ブリタニカ国際大百科事典』


プラトン哲学 Platonism

プラトンの哲学、およびその伝統。2400年以上にわたって西洋哲学史に影響を及ぼした。本質的な構成契機は形而上学(認識論、存在論)と倫理学であり、しかもこの両者が密接に連関しているのが特徴である。この結合はきわめて主知主義的でありながら神秘的傾向も有し、一方では認識論的懐疑論を、他方では神学的傾向を生み出した。プラトン哲学の継承は、直接的にはアカデメイア(紀元前387年アテネの西郊外に開設された学校、哲学を中心に数学、音楽、天文学などが重視され、社会に有意の人材を送り出すことも意図された)においてなされたが、それはアカデメイアの枠をこえて次のように継承されていった。ローマのキケロ(紀元前106~紀元前43)やクインチリアヌスら、新プラトン派のプロチノス(205~270)、プロクロスら、アレクサンドリアのクレメンスやニッサのグレゴリウス、アウグスチヌス(354~430)らに代表される教父哲学、アルベルツス・マグヌス、エックハルト、ボナベントゥラらの中世スコラ哲学とフィレンツェを中心とするルネサンス時代の哲学、W.ウィッチコート、H.モーアらのケンブリッジのプラトニスト、そしてH.スペンサーや観念論哲学に受継がれた。
  ──『ブリタニカ国際大百科事典』

肉体的欲望に優越する精神的愛を指す「プラトニック・ラブ」は、プラトンの性愛的段階での対象との合一を超克して、超越的価値との出会いを目的とする思想から生まれた言葉。
  ──『ブリタニカ国際大百科事典』

※今回のシリーズの動画に登場する人物名には該当の動画へのリンクを貼ってあります。

「心を整え人生を豊かにする哲学者たちのことば」シリーズ(全12本)すべてをまとめてご覧になりたい方はコチラからどうぞ。

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