2017年2月20日月曜日

百人一首 100 verses by 100 poets #020


020
後撰・巻十三
Gosen(waka)-shu, vol.13
love
事出で来て後に京極の御息所に遣はしける──もとよしのみこ
sending to First Lady of Emperor Uda after their affair was open
わびぬれば
今はた同じ
難波なる
みをつくしても
逢はむとぞ思ふ
わびぬれば
いまはたおなじ
なにわなる
みをつくしても
あわんとぞおもう
Wabi nureba
Ima hata onaji
Naniwa naru
Mi o tsukushite mo
Awamu to zo omou.
噂が立ったためにつらい思いをしていますから、今はもう身を滅ぼしたも同然です。難波にある澪標の言葉のように、命を尽くしてもあなたにお逢いしたいと思います
We met but for a moment, and
I’m wretched as before;
The tide shall measure out my life,
Unless I see once more
The maid, whom I adore.
恋の名人にふさわしいこみ上げる激情
藤原時平(ふじわらのときひら)の娘で、宇多天皇の后(きさき)である京極御息所(きょうごくのみやすどころ)との密通が噂になって、思い悩みながらも、なりふり構わず逢いたいと訴えた不倫の歌である。元良親王は「いみじき色好み」「一夜めぐりの君」などといわれた名うてのプレーボーイで、家集『元良親王集』にはこの歌を筆頭にさまざまな女性に送った情熱的な歌が数多く残っている。
The composer of this verse was the son of the Emperor Yozei, who reigned A.D. 877-884; he was noted for his love-affairs, and he died in the year 943.
Mi wo tsukushite mo means ‘even though I die in the attempt’, but miotsukushi is graduated stick, set up to measure the rise and fall of the tide; and Naniwa, the modern seaport of Osaka, seems to have been inserted chiefly as the place where this tide-gauge was set up. The poet may have meant, that the river of his tears was so deep as to require a gauge to measure it; or, as Professor MacCauley reads it, he was hinting, that if he could not attain his ends his body would be found at the tide-gauge in Naniwa Bay.
[The picture seems to show the poet on the verandah and his lady-love looking through the screen.]
元良親王 もとよししんのう THE HEIR-APPARENT MOTOYOSHI
890943。陽成天皇《歌013》の第一皇子だが、譲位後に誕生したため即位はしなかった。元慶元年従四位上、のち三品兵部卿(さんぽんのひょうぶきょう)に任ぜられ、54歳で没。親王の説話は「大和物語」「徒然草」に記されている。
勅撰集には「後撰集」などに19首はいっている。家集には「元良親王御集」がある。

後撰和歌集(ごせんわかしゅう)
平安中期、第2番目の勅撰和歌集。八代集の1つ
20巻。歌数約1400首。951年村上天皇の命で源順(みなもとのしたごう)ら「梨壺の五人」が編集。歌の作者はほぼ『古今和歌集』と重なり、撰者の歌は入れていない。特色として贈答歌が多く、詞書が長いことがあげられるが、これは歌集の物語化を意味する。
  ──『日本史事典』

PHOTO (F):
Miotsukushi in Osaka.JPG
(毎日新聞社「昭和史 第1巻」掲載/Japanese book "Showa History Vol.1" published by Mainichi Newspapers Company.

動画の見方、ブログの読み方などの説明をしましょう。
まず、朗詠音声はプロのもので、左大臣光永さん(http://ogura100.roudokus.com/)による朗詠です。
BGMとして使用させていただいた曲は、雅楽『平調 越天楽』というもので、クラシック名曲サウンドライブラリーさん(http://classical-sound.seesaa.net/)からダウンロードしました。
動画では多くの画像を組み合わせています。
以下の画像をご参照ください。

(クリックすると拡大画像がご覧いただけます。)
まず右上の画像を見てください。
これは動画中の和歌部分の画像です。
各記号の示すものは以下のとおりです。

A…作品番号 number of the verse
1…作者 poet
2…作者肖像画 portrait of the poet
『錦百人一首あつま織』勝川春章(1775年)"Nishiki Hyakunin-isshu Azuma Ori" by Shunsho Katsukawa (1775)/国立国会図書館(http://www.ndl.go.jp/)(※#002除く except #002
3…作者肖像画 portrait of the poet
『今様百人一首吾妻錦』永楽屋東四郎(江戸時代後期?)"Imayo Hyakuninn-Isshu Azuma Nishiki" by Toshiro Erakuya (late Edo era?)
C…出典 origin
D…部立 category(左下画像参照 see the image of left down
それぞれの色は平安時代女房装束のかさねの色です。
四季はそれそれの着用時期に合わせたもの、恋・旅・他は通年での着用の色。
E…詞書 description
F…イメージ画像 image picture of the verse
基本的に明記されていないものはすべてPhoto Libraryさん(https://www.photolibrary.jp/)の写真です。
歌に詠まれた事象がメインですが、時刻、時期、場所などは歌の内容とは異なる場合がありますので、あくまで歌の世界を堪能する助けとして見てください。
当然ながら歌の詠まれた当時の写真ではありません。
なかには現代社会が映りこんでいるものもあります。
なお、恋の部立などの象徴的なものに関しては、独断でそれらしいものを選んでいます。
G…歌意イメージ画像 image picture of the meaning of the verse
英語の解説書にあった画像ですが、題名・作者など一切不明です。
18世紀の木版画とありますが、著者のWilliam N. Porter氏も作者はわからなかったようです。
(英語では画像について説明されている歌もありますが、日本語はありません。)
Sentences in [ ] describe about the picture.

右側の画像はブログの表に関してです。
この画像に用いている色は各部分を区別するためのもので、特に意味はありません。
黄色のアルファベットは動画のものと対応しています。
詳細は上記を参照願います。
緑のアルファベットはブログのみです。
H…歌 verse
これなくしては成り立たないので、当然動画にも入れています。
左:漢字かな表記(歴史的仮名遣い) LEFT: Kanji + Hiragana (old writing)
漢字を使っているもの、かなを使っているもの、漢字も異なるもの、かなりのヴァリエーションがありますが、個人的に見て美しいものを選んでいます。
中:ひらがな表記(現代仮名遣い) MIDDLE: Hiragana (modern writing)
右:ローマ字表記 RIGHT: rōmaji
I…歌意 meaning of the verse
日本語:『一冊でわかる百人一首』吉海直人・監修(成美堂出版)のものを採用しています。
English: from "A Hundred Verses from Old Japan: a translation of the hyaku-nin-isshu" by William N. Porter (TUTTLE PUBLISHING, 1979, first edition 1909 by The Clarendon Press, London)
J…解説 explanation of the verse
同上
same as above
K…作者について about the poet
Sorry.
No English.
Some have description by Mr. William N. Porter in J section.

余談ですが、動画の和歌部分上下の千代紙柄、背景の和紙素材はAC Worksさんの提供による素材を使っています。





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