2017年6月10日土曜日

百人一首 100 verses by 100 poets #068


068
後拾遺・巻十五
Go-shui(waka)-shu, vol.15
other
例ならずおはしまして位などさらむとおぼしめしける頃月のあかかりけるをご覧じて──三条院御製
watching a bright moon when the Emperor considering his retirement.
心にも
あらでうき世に
ながらへば
恋しかるべき
夜半の月かな
こころにも
あらでうきよに
ながらえば
こいしかるべき
よわのつきかな
Kokoro ni mo
Arade uki yo ni
Nagaraeba
Koishikarubeki
Yowa no tsuki kana.
これから先、本心とは裏腹に、つらいこの世に生き長らえたならば、きっと恋しく思うに違いない、今夜の月であることよ
If in this troubled would of ours
I still must linger on,
My only friend shall be the moon,
Which on my sadness shone,
When other friends were gone.
月の輝きだけを心の頼りに
三条院は寛弘8(1011)年に36歳で即位した後、二度に及ぶ内裏(だいり)の火災や眼病、政治支配を目論む藤原道長の強引な圧力などのため、わずか5年で譲位するに至った。その譲位直前に詠まれたとされるのがこの歌である。志半ばで位を追われた絶望感、将来への悲嘆、無念の思いがにじみ出ている。その後の三条院の人生を考えると、よりいっそう哀れ深く響く歌である。
The Emperor Sanjo, who reigned A.D. 1012-1015, was the son of the Emperor Reisei; he fell into ill health, his palace was burnt down twice, and he was forced to abdicate by Michinaga Fujiwara (see verse No. 59).
三条院 さんじょういん THE RETIRED EMPEROR SANJO
9761017。第67代三条天皇。諱(いみな)は居貞。冷泉天皇の第二皇子で、母は藤原兼家(かねいね)の娘超子(ちょうし)。36歳で即位。在位中から眼の病に悩み、内裏が二度も炎上するなどのほか、左大臣藤原道長の圧迫もあり、5年でわずか4歳の敦成親王(後一条天皇)に譲位(長和5(1016))の翌年4月に出家、5月崩御。
勅撰集は8首はいっている。

後拾遺和歌集(ごしゅういわかしゅう)

第4番目の勅撰集。藤原通俊(みちとし)撰。白河天皇の命で1086(応徳3)年に奏覧、改訂をへて87(寛治元)年に完成。「古今集」以来の仮名序をもち、四季6巻・賀・別・き旅・哀傷・恋4巻・雑6巻の20巻。歌数1218首。雑6に神祇歌と釈教歌をはじめて収録。主要歌人は和泉式部《歌056》(67首)、相模《歌065》(40首)、赤染衛門《歌059》(32首)、能因《歌069》(31首)、伊勢大輔《歌061》(27首)など。女流の進出が目立つ。源経信により勅撰集に対するはじめての論難「難後拾遺」が書かれた。
 ──『山川 日本史小辞典』

動画の見方、ブログの読み方などの説明をしましょう。
まず、朗詠音声はプロのもので、左大臣光永さん(http://ogura100.roudokus.com/)による朗詠です。
BGMとして使用させていただいた曲は、雅楽『平調 越天楽』というもので、クラシック名曲サウンドライブラリーさん(http://classical-sound.seesaa.net/)からダウンロードしました。
動画では多くの画像を組み合わせています。
以下の画像をご参照ください。
(クリックすると拡大画像がご覧いただけます。)
まず右上の画像を見てください。
これは動画中の和歌部分の画像です。
各記号の示すものは以下のとおりです。

A…作品番号 number of the verse
1…作者 poet
2…作者肖像画 portrait of the poet
『錦百人一首あつま織』勝川春章(1775年)"Nishiki Hyakunin-isshu Azuma Ori" by Shunsho Katsukawa (1775)/国立国会図書館(http://www.ndl.go.jp/)(※#002除く except #002
3…作者肖像画 portrait of the poet
『今様百人一首吾妻錦』永楽屋東四郎(江戸時代後期?)"Imayo Hyakuninn-Isshu Azuma Nishiki" by Toshiro Erakuya (late Edo era?)
C…出典 origin
D…部立 category(左下画像参照 see the image of left down
それぞれの色は平安時代女房装束のかさねの色です。
四季はそれそれの着用時期に合わせたもの、恋・旅・他は通年での着用の色。
E…詞書 description
F…イメージ画像 image picture of the verse
基本的に明記されていないものはすべてPhoto Libraryさん(https://www.photolibrary.jp/)の写真です。
歌に詠まれた事象がメインですが、時刻、時期、場所などは歌の内容とは異なる場合がありますので、あくまで歌の世界を堪能する助けとして見てください。
当然ながら歌の詠まれた当時の写真ではありません。
なかには現代社会が映りこんでいるものもあります。
なお、恋の部立などの象徴的なものに関しては、独断でそれらしいものを選んでいます。
G…歌意イメージ画像 image picture of the meaning of the verse
英語の解説書にあった画像ですが、題名・作者など一切不明です。
18世紀の木版画とありますが、著者のWilliam N. Porter氏も作者はわからなかったようです。
(英語では画像について説明されている歌もありますが、日本語はありません。)
Sentences in [ ] describe about the picture.

右側の画像はブログの表に関してです。
この画像に用いている色は各部分を区別するためのもので、特に意味はありません。
黄色のアルファベットは動画のものと対応しています。
詳細は上記を参照願います。
緑のアルファベットはブログのみです。
H…歌 verse
これなくしては成り立たないので、当然動画にも入れています。
左:漢字かな表記(歴史的仮名遣い) LEFT: Kanji + Hiragana (old writing)
漢字を使っているもの、かなを使っているもの、漢字も異なるもの、かなりのヴァリエーションがありますが、個人的に見て美しいものを選んでいます。
中:ひらがな表記(現代仮名遣い) MIDDLE: Hiragana (modern writing)
右:ローマ字表記 RIGHT: rōmaji
I…歌意 meaning of the verse
日本語:『一冊でわかる百人一首』吉海直人・監修(成美堂出版)のものを採用しています。
English: from "A Hundred Verses from Old Japan: a translation of the hyaku-nin-isshu" by William N. Porter (TUTTLE PUBLISHING, 1979, first edition 1909 by The Clarendon Press, London)
J…解説 explanation of the verse
同上
same as above
K…作者について about the poet
Sorry.
No English.
Some have description by Mr. William N. Porter in J section.

余談ですが、動画の和歌部分上下の千代紙柄、背景の和紙素材はAC Worksさんの提供による素材を使っています。





2017年6月5日月曜日

百人一首 100 verses by 100 poets #067


067
千載・巻十六
Senzai(waka)-shu, vol.16
other
二月ばかり月のあかきよ二条院にて──周防ないし
at Nijoin at a night of moon-lit in February.
春の夜の
夢ばかりなる
手枕に
かひなく立たむ
名こそ惜しけれ
はるのよの
ゆめばかりなる
たまくらに
かいなくたたむ
なこそおしけれ
Haru no yo no
Yume bakari naru
Ta-makura ni
Kainaku tatamu
Na koso oshi kere.
春の短い夜の夢のようにはかない戯れに、あなたの手枕を借りたばっかりに、つまらない浮き名が立つことでしょう。それが口惜しいのです
If I had made thy proffered arm
A pillow fro my head
For but the moment’s time, in which
A summer’s dream had fled,
What would the world have said?
春の夜の幻想に惑わされない
春の夜、女房たちと物語を楽しんでいた周防内侍が「枕があればよいのに……」とつぶやいたのを、御簾(みす)の外で聞いていた藤原忠家(ふじわらのただいえ)が御簾の下から腕を差し入れ、「これを枕に」と言った。そこで周防内侍は「かいな(腕)」を詠んだこの歌を返し、やんわりと断ったという。
ふたりは冗談を交わす親しい友人だったのだろう。「夜」「夢」「手枕」など恋を連想する楽しい言葉を用いている。
The authoress was the daughter of Tsugunaka Taira, the Governor of the Province of Suwo, and a lady-in-waiting at the Court of the Emperor Goreizei, who reigned A.D. 1046-1068. She was present one day at a long and tedious cout function, and, feeling very tired and sleepy, she called to a servant for a pillow; a nobleman on the other side of the screen, the First Adviser of Sate Tadaie, gallantly offered her his arm, with a request that she would rest her head there, and she replied with this verse. She intended him to understand that, though she was willing to accept him as her husband for life, she feared that his attachment would last no longer than a fleeting summernight’s dream.
周防内侍 すおうのないし THE LADY-IN-WAITING SWO
本名は仲子(生没年未詳)。周防守平継仲(たいらのつぐなか)(一説には平棟仲(むねなか))の娘。後冷泉天皇(10251068)から堀河天皇の代まで宮仕えした。内侍の役だったので、父と自分の官名で呼ばれた。のちに出家している。
よく知られる歌に「住みわびてわれさへ軒のしのぶ草忍ぶかたがた多き宿かな」がある。中古36歌仙の一人で「周防内侍集」がある。「後拾遺集」など勅撰歌は35首。

千載和歌集(せんざいわかしゅう)

鎌倉前期、第7番目の勅撰和歌集。八代集のひとつ
1187年完成。20巻。歌数約1200首。後白河法皇の命で藤原俊成《歌083》が撰した。『金葉和歌集』『詞花和歌集』両集の新奇の風を否定し、古今的伝統への復帰を志し、清新な感覚に支えられた感傷的情緒性が目だつ。
  ──『日本史事典』

動画の見方、ブログの読み方などの説明をしましょう。
まず、朗詠音声はプロのもので、左大臣光永さん(http://ogura100.roudokus.com/)による朗詠です。
BGMとして使用させていただいた曲は、雅楽『平調 越天楽』というもので、クラシック名曲サウンドライブラリーさん(http://classical-sound.seesaa.net/)からダウンロードしました。
動画では多くの画像を組み合わせています。
以下の画像をご参照ください。
(クリックすると拡大画像がご覧いただけます。)
まず右上の画像を見てください。
これは動画中の和歌部分の画像です。
各記号の示すものは以下のとおりです。

A…作品番号 number of the verse
1…作者 poet
2…作者肖像画 portrait of the poet
『錦百人一首あつま織』勝川春章(1775年)"Nishiki Hyakunin-isshu Azuma Ori" by Shunsho Katsukawa (1775)/国立国会図書館(http://www.ndl.go.jp/)(※#002除く except #002
3…作者肖像画 portrait of the poet
『今様百人一首吾妻錦』永楽屋東四郎(江戸時代後期?)"Imayo Hyakuninn-Isshu Azuma Nishiki" by Toshiro Erakuya (late Edo era?)
C…出典 origin
D…部立 category(左下画像参照 see the image of left down
それぞれの色は平安時代女房装束のかさねの色です。
四季はそれそれの着用時期に合わせたもの、恋・旅・他は通年での着用の色。
E…詞書 description
F…イメージ画像 image picture of the verse
基本的に明記されていないものはすべてPhoto Libraryさん(https://www.photolibrary.jp/)の写真です。
歌に詠まれた事象がメインですが、時刻、時期、場所などは歌の内容とは異なる場合がありますので、あくまで歌の世界を堪能する助けとして見てください。
当然ながら歌の詠まれた当時の写真ではありません。
なかには現代社会が映りこんでいるものもあります。
なお、恋の部立などの象徴的なものに関しては、独断でそれらしいものを選んでいます。
G…歌意イメージ画像 image picture of the meaning of the verse
英語の解説書にあった画像ですが、題名・作者など一切不明です。
18世紀の木版画とありますが、著者のWilliam N. Porter氏も作者はわからなかったようです。
(英語では画像について説明されている歌もありますが、日本語はありません。)
Sentences in [ ] describe about the picture.

右側の画像はブログの表に関してです。
この画像に用いている色は各部分を区別するためのもので、特に意味はありません。
黄色のアルファベットは動画のものと対応しています。
詳細は上記を参照願います。
緑のアルファベットはブログのみです。
H…歌 verse
これなくしては成り立たないので、当然動画にも入れています。
左:漢字かな表記(歴史的仮名遣い) LEFT: Kanji + Hiragana (old writing)
漢字を使っているもの、かなを使っているもの、漢字も異なるもの、かなりのヴァリエーションがありますが、個人的に見て美しいものを選んでいます。
中:ひらがな表記(現代仮名遣い) MIDDLE: Hiragana (modern writing)
右:ローマ字表記 RIGHT: rōmaji
I…歌意 meaning of the verse
日本語:『一冊でわかる百人一首』吉海直人・監修(成美堂出版)のものを採用しています。
English: from "A Hundred Verses from Old Japan: a translation of the hyaku-nin-isshu" by William N. Porter (TUTTLE PUBLISHING, 1979, first edition 1909 by The Clarendon Press, London)
J…解説 explanation of the verse
同上
same as above
K…作者について about the poet
Sorry.
No English.
Some have description by Mr. William N. Porter in J section.

余談ですが、動画の和歌部分上下の千代紙柄、背景の和紙素材はAC Worksさんの提供による素材を使っています。





2017年6月4日日曜日

百人一首 100 verses by 100 poets #066


066
金葉・巻九
Kin-yo(waka)-shu, vol.9
other
大峯にて思ひかけず桜のはなをみてよめる──僧正行尊
when seeing cherry blossoms unexpectedly at Omine Mountain.
諸ともに
哀れと思へ
山桜
花よりほかに
知る人もなし
もろともに
あわれとおもえ
やまざくら
はなよりほかに
しるひともなし
Morotomo ni
Aware to omoe
Yama zakura
Hana yori hoka ni
Shiru hito mo nashi.
私がお前を見上げて懐かしく思うように、お前も私を懐かしいと思ってくれ、山桜よ。花のお前のほかに私の心を理解してくれる者はいないのだ
In lonely solitude I dwell,
No human face I see;
And so we two must sympathize,
Of mountain cherry tree;
I have no friend but thee.
孤高の修行僧と山桜
修業のために入った大峰山で、思いがけず遅咲きの山桜に出会ったときの感動を詠んだ。12歳で出家し、天台座主(てんだいざす)にまで上りつめた行尊は、己と向き合う孤独な修業の途中に、緑の中、ただ1本咲き誇る生命力に満ちあふれる桜に共感し、都の春を懐かしく思い起こしたのだろう。
桜を詠んだ歌でありながら、主眼は桜に投影した自分の心に置いているところが巧みである。
The Archbishop is said to have ended his life in the year 1135, by the method described in the note to verse No. 12. The scene of this poem was the scared mountain Omine, in the Province of Yamato, famous for its cherry blossoms, [and the illustration shows the Priest with his two attendants addressing the cherry tree.]
大僧正行尊 だいそうじょうぎょうそん THE ARCHBISHOP GYOSON
10551135。参議源基平(みなもとのもとひら)の三男。三条天皇《歌068》の曾孫。10歳で父と死別、12歳で出家。17歳で諸国の名山霊地巡礼、修業の旅にでた。三井寺(みいでら)の僧正、延暦寺の座主(ざす)をつとめ、天治2(1125)年に大僧正となった名僧。白河天皇、鳥羽天皇、崇徳天皇《歌077》の護持僧(ごじそう)を務めた。
「行尊大僧正集」があり、「金葉集」「新古今集」などに勅撰歌47首ある。

金葉和歌集(きんようわかしゅう)

第5番目の勅撰集。源俊頼(としより)《歌074》撰。白河法皇の下命。1124(天治元)年の初度本、翌年の二度本とも返却され、三奏本は26年かその翌年に草稿として奏覧され、そのまま受納されたという。書名は優れた和歌の集の意。四季・賀・別離・・恋上下・雑上下の10巻。代表歌人は源経信・源俊頼・藤原公実(きんざね)・藤原顕季(あきすえ)ら。「古今集」以来の伝統から脱した新鮮な歌風を特色とする。
 ──『山川 日本史小辞典』

動画の見方、ブログの読み方などの説明をしましょう。
まず、朗詠音声はプロのもので、左大臣光永さん(http://ogura100.roudokus.com/)による朗詠です。
BGMとして使用させていただいた曲は、雅楽『平調 越天楽』というもので、クラシック名曲サウンドライブラリーさん(http://classical-sound.seesaa.net/)からダウンロードしました。
動画では多くの画像を組み合わせています。
以下の画像をご参照ください。
(クリックすると拡大画像がご覧いただけます。)
まず右上の画像を見てください。
これは動画中の和歌部分の画像です。
各記号の示すものは以下のとおりです。

A…作品番号 number of the verse
1…作者 poet
2…作者肖像画 portrait of the poet
『錦百人一首あつま織』勝川春章(1775年)"Nishiki Hyakunin-isshu Azuma Ori" by Shunsho Katsukawa (1775)/国立国会図書館(http://www.ndl.go.jp/)(※#002除く except #002
3…作者肖像画 portrait of the poet
『今様百人一首吾妻錦』永楽屋東四郎(江戸時代後期?)"Imayo Hyakuninn-Isshu Azuma Nishiki" by Toshiro Erakuya (late Edo era?)
C…出典 origin
D…部立 category(左下画像参照 see the image of left down
それぞれの色は平安時代女房装束のかさねの色です。
四季はそれそれの着用時期に合わせたもの、恋・旅・他は通年での着用の色。
E…詞書 description
F…イメージ画像 image picture of the verse
基本的に明記されていないものはすべてPhoto Libraryさん(https://www.photolibrary.jp/)の写真です。
歌に詠まれた事象がメインですが、時刻、時期、場所などは歌の内容とは異なる場合がありますので、あくまで歌の世界を堪能する助けとして見てください。
当然ながら歌の詠まれた当時の写真ではありません。
なかには現代社会が映りこんでいるものもあります。
なお、恋の部立などの象徴的なものに関しては、独断でそれらしいものを選んでいます。
G…歌意イメージ画像 image picture of the meaning of the verse
英語の解説書にあった画像ですが、題名・作者など一切不明です。
18世紀の木版画とありますが、著者のWilliam N. Porter氏も作者はわからなかったようです。
(英語では画像について説明されている歌もありますが、日本語はありません。)
Sentences in [ ] describe about the picture.

右側の画像はブログの表に関してです。
この画像に用いている色は各部分を区別するためのもので、特に意味はありません。
黄色のアルファベットは動画のものと対応しています。
詳細は上記を参照願います。
緑のアルファベットはブログのみです。
H…歌 verse
これなくしては成り立たないので、当然動画にも入れています。
左:漢字かな表記(歴史的仮名遣い) LEFT: Kanji + Hiragana (old writing)
漢字を使っているもの、かなを使っているもの、漢字も異なるもの、かなりのヴァリエーションがありますが、個人的に見て美しいものを選んでいます。
中:ひらがな表記(現代仮名遣い) MIDDLE: Hiragana (modern writing)
右:ローマ字表記 RIGHT: rōmaji
I…歌意 meaning of the verse
日本語:『一冊でわかる百人一首』吉海直人・監修(成美堂出版)のものを採用しています。
English: from "A Hundred Verses from Old Japan: a translation of the hyaku-nin-isshu" by William N. Porter (TUTTLE PUBLISHING, 1979, first edition 1909 by The Clarendon Press, London)
J…解説 explanation of the verse
同上
same as above
K…作者について about the poet
Sorry.
No English.
Some have description by Mr. William N. Porter in J section.

余談ですが、動画の和歌部分上下の千代紙柄、背景の和紙素材はAC Worksさんの提供による素材を使っています。





2017年6月3日土曜日

百人一首 100 verses by 100 poets #065


065
後拾遺・巻十四
Go-shui(waka)-shu, vol.14
love
永承内裏(だいり)歌合に──相模
at a verse competition in Eijo era.
恨みわび
干さぬ袖だに
あるものを
恋に朽ちなむ
名こそ惜しけれ
うらみわび
ほさぬそでだに
あるものを
こいにくちなむ
なこそおしけれ
Urami wabi
Hosanu sode dani
Aru mono wo
Koi ni kuchinamu
Na koso oshikere.
あの人のつれないのを恨む気力もなくなって、涙に乾くひまもない袖さえ惜しいのに、その上、浮き名のために朽ちてしまう私の名が惜しまれる
Be not displeased, but pardon me,
If still my tears o’erflow;
My lover’s gone, and my good name,
Which once I valued so,
I fear must also go.
いつくもの恋愛を重ねた女房の苦悩
永承6(1051)年の内裏根合(だいりねあわせ)で披露された歌。この当時、作者は50歳を越えていたと思われ、実際の恋を詠んだ一首ではない。根合のために作られた歌らしく、技巧を織り交ぜた妖艶なものになっている。
相模の歌には「袖を濡らす」という表現がよく登場し、高貴な男性の恋の相手として、苦悩の多い宮廷女房の心情を切々と歌っている。
This lady was the wife of Kinsuke Oye, the Govenor of the Province of Sagami, from which she got her name. The verse is said to have been composed at an Imperial poetical contest in the year 1051. The incidents mentioned in these verses are not all supposed to have really taken place; many of the poems, including this one, were simply written on a given subject for one of the poetical contests, which were so common at the period.
相模 さがみ SAGAMI
生没年未詳。源頼光の娘(一説では養女)と伝えられる。母は能登守慶滋保章の娘。相模守大江公資(きんすけ)の妻となったので、夫の官名で呼ばれるようになったが、のちに離別。脩子(しゅうし)内親王に仕えた。中納言定頼、参議資通(すけみち)らとの愛が知られる女流歌人。
中古36歌仙の一人で「相模集」がある。勅撰歌は「後拾遺集」などに108首はいっている。

後拾遺和歌集(ごしゅういわかしゅう)

第4番目の勅撰集。藤原通俊(みちとし)撰。白河天皇の命で1086(応徳3)年に奏覧、改訂をへて87(寛治元)年に完成。「古今集」以来の仮名序をもち、四季6巻・賀・別・き旅・哀傷・恋4巻・雑6巻の20巻。歌数1218首。雑6に神祇歌と釈教歌をはじめて収録。主要歌人は和泉式部《歌056》(67首)、相模《歌065》(40首)、赤染衛門《歌059》(32首)、能因《歌069》(31首)、伊勢大輔《歌061》(27首)など。女流の進出が目立つ。源経信により勅撰集に対するはじめての論難「難後拾遺」が書かれた。
 ──『山川 日本史小辞典』

動画の見方、ブログの読み方などの説明をしましょう。
まず、朗詠音声はプロのもので、左大臣光永さん(http://ogura100.roudokus.com/)による朗詠です。
BGMとして使用させていただいた曲は、雅楽『平調 越天楽』というもので、クラシック名曲サウンドライブラリーさん(http://classical-sound.seesaa.net/)からダウンロードしました。
動画では多くの画像を組み合わせています。
以下の画像をご参照ください。
(クリックすると拡大画像がご覧いただけます。)
まず右上の画像を見てください。
これは動画中の和歌部分の画像です。
各記号の示すものは以下のとおりです。

A…作品番号 number of the verse
1…作者 poet
2…作者肖像画 portrait of the poet
『錦百人一首あつま織』勝川春章(1775年)"Nishiki Hyakunin-isshu Azuma Ori" by Shunsho Katsukawa (1775)/国立国会図書館(http://www.ndl.go.jp/)(※#002除く except #002
3…作者肖像画 portrait of the poet
『今様百人一首吾妻錦』永楽屋東四郎(江戸時代後期?)"Imayo Hyakuninn-Isshu Azuma Nishiki" by Toshiro Erakuya (late Edo era?)
C…出典 origin
D…部立 category(左下画像参照 see the image of left down
それぞれの色は平安時代女房装束のかさねの色です。
四季はそれそれの着用時期に合わせたもの、恋・旅・他は通年での着用の色。
E…詞書 description
F…イメージ画像 image picture of the verse
基本的に明記されていないものはすべてPhoto Libraryさん(https://www.photolibrary.jp/)の写真です。
歌に詠まれた事象がメインですが、時刻、時期、場所などは歌の内容とは異なる場合がありますので、あくまで歌の世界を堪能する助けとして見てください。
当然ながら歌の詠まれた当時の写真ではありません。
なかには現代社会が映りこんでいるものもあります。
なお、恋の部立などの象徴的なものに関しては、独断でそれらしいものを選んでいます。
G…歌意イメージ画像 image picture of the meaning of the verse
英語の解説書にあった画像ですが、題名・作者など一切不明です。
18世紀の木版画とありますが、著者のWilliam N. Porter氏も作者はわからなかったようです。
(英語では画像について説明されている歌もありますが、日本語はありません。)
Sentences in [ ] describe about the picture.

右側の画像はブログの表に関してです。
この画像に用いている色は各部分を区別するためのもので、特に意味はありません。
黄色のアルファベットは動画のものと対応しています。
詳細は上記を参照願います。
緑のアルファベットはブログのみです。
H…歌 verse
これなくしては成り立たないので、当然動画にも入れています。
左:漢字かな表記(歴史的仮名遣い) LEFT: Kanji + Hiragana (old writing)
漢字を使っているもの、かなを使っているもの、漢字も異なるもの、かなりのヴァリエーションがありますが、個人的に見て美しいものを選んでいます。
中:ひらがな表記(現代仮名遣い) MIDDLE: Hiragana (modern writing)
右:ローマ字表記 RIGHT: rōmaji
I…歌意 meaning of the verse
日本語:『一冊でわかる百人一首』吉海直人・監修(成美堂出版)のものを採用しています。
English: from "A Hundred Verses from Old Japan: a translation of the hyaku-nin-isshu" by William N. Porter (TUTTLE PUBLISHING, 1979, first edition 1909 by The Clarendon Press, London)
J…解説 explanation of the verse
同上
same as above
K…作者について about the poet
Sorry.
No English.
Some have description by Mr. William N. Porter in J section.

余談ですが、動画の和歌部分上下の千代紙柄、背景の和紙素材はAC Worksさんの提供による素材を使っています。







2017年5月29日月曜日

百人一首 100 verses by 100 poets #064


064
千載・巻六
Senzai(waka)-shu, vol.6
winter
宇治まかりて侍けるときよめる──中納言定頼
when visiting Uji.
朝ぼらけ
宇治の川霧
たえだえに
あらはれ渡る
瀬々の網代木
あさぼらけ
うじのかわぎり
たえだえに
あらわれわたる
せぜのあじろぎ
Asaborake
Uji no kawagiri
Tae-dae ni
Araware wataru
Seze no ajiro-gi.
夜が明けるころ、宇治川の川霧がとぎれとぎれに晴れてくると、そこここに現れてくる川瀬の網代木であるよ
So thickly lies the morning mist,
That I can scarcely see
The fish-nets on the river bank,
The River of Uji,
Past daybreak though it be.
刻々と変わる風景をそのまま詠み込む
明け方、辺りが明るくなってくるとともに、川を覆っていた霧がとぎれとぎれに晴れてきて、いままでは隠れていた網代木がゆっくりとその姿を現す。感情を一切挿入せずに、景色をありのままに歌った叙景歌だが、徐々に景色が変わっていくその時間の流れを表現したところが斬新である。
宇治川は『源氏物語』の宇治十帖の舞台となった場所であり、霧とともにこの時代の和歌によく詠まれた。
The writer was the son of the author of verse No. 55; he died in the year 1004. The River Uji is in the Province of Omi, and drains into Lake Biwa. Seze is a village on the lake-side, and a suburb of the larger town of Otsu. The poet, looking across the river, can hardly make out the fish-nets on the shore at Seze, because of the rising morning mist.
権中納言定頼 ごんのちゅうなごんさだより THE ASSISTANT IMPERIAL ADVISER SADAYORI
藤原定頼(9951045)。大納言公任(きんとう)《歌055》の長男で、侍従右近衛少将(じじゅううこんえのしょうしょう)を経て権中納言となった。小式部内侍(こしきぶのないし)《歌060》との逸話が有名。
詩歌、書画にすぐれ、歌人としても知られた。代表作に「水もなくみえわたるかな大井河峰の紅葉は雨とふれども」が伝えられている。晩年は病気で官を辞し、出家した。中古36歌仙の一人で「権中納言定頼集」がある。勅撰歌は「後拾遺集」などに42首はいっている。

千載和歌集(せんざいわかしゅう)

鎌倉前期、第7番目の勅撰和歌集。八代集のひとつ
1187年完成。20巻。歌数約1200首。後白河法皇の命で藤原俊成《歌083》が撰した。『金葉和歌集』『詞花和歌集』両集の新奇の風を否定し、古今的伝統への復帰を志し、清新な感覚に支えられた感傷的情緒性が目だつ。
  ──『日本史事典』

動画の見方、ブログの読み方などの説明をしましょう。
まず、朗詠音声はプロのもので、左大臣光永さん(http://ogura100.roudokus.com/)による朗詠です。
BGMとして使用させていただいた曲は、雅楽『平調 越天楽』というもので、クラシック名曲サウンドライブラリーさん(http://classical-sound.seesaa.net/)からダウンロードしました。
動画では多くの画像を組み合わせています。
以下の画像をご参照ください。
(クリックすると拡大画像がご覧いただけます。)
まず右上の画像を見てください。
これは動画中の和歌部分の画像です。
各記号の示すものは以下のとおりです。

A…作品番号 number of the verse
1…作者 poet
2…作者肖像画 portrait of the poet
『錦百人一首あつま織』勝川春章(1775年)"Nishiki Hyakunin-isshu Azuma Ori" by Shunsho Katsukawa (1775)/国立国会図書館(http://www.ndl.go.jp/)(※#002除く except #002
3…作者肖像画 portrait of the poet
『今様百人一首吾妻錦』永楽屋東四郎(江戸時代後期?)"Imayo Hyakuninn-Isshu Azuma Nishiki" by Toshiro Erakuya (late Edo era?)
C…出典 origin
D…部立 category(左下画像参照 see the image of left down
それぞれの色は平安時代女房装束のかさねの色です。
四季はそれそれの着用時期に合わせたもの、恋・旅・他は通年での着用の色。
E…詞書 description
F…イメージ画像 image picture of the verse
基本的に明記されていないものはすべてPhoto Libraryさん(https://www.photolibrary.jp/)の写真です。
歌に詠まれた事象がメインですが、時刻、時期、場所などは歌の内容とは異なる場合がありますので、あくまで歌の世界を堪能する助けとして見てください。
当然ながら歌の詠まれた当時の写真ではありません。
なかには現代社会が映りこんでいるものもあります。
なお、恋の部立などの象徴的なものに関しては、独断でそれらしいものを選んでいます。
G…歌意イメージ画像 image picture of the meaning of the verse
英語の解説書にあった画像ですが、題名・作者など一切不明です。
18世紀の木版画とありますが、著者のWilliam N. Porter氏も作者はわからなかったようです。
(英語では画像について説明されている歌もありますが、日本語はありません。)
Sentences in [ ] describe about the picture.

右側の画像はブログの表に関してです。
この画像に用いている色は各部分を区別するためのもので、特に意味はありません。
黄色のアルファベットは動画のものと対応しています。
詳細は上記を参照願います。
緑のアルファベットはブログのみです。
H…歌 verse
これなくしては成り立たないので、当然動画にも入れています。
左:漢字かな表記(歴史的仮名遣い) LEFT: Kanji + Hiragana (old writing)
漢字を使っているもの、かなを使っているもの、漢字も異なるもの、かなりのヴァリエーションがありますが、個人的に見て美しいものを選んでいます。
中:ひらがな表記(現代仮名遣い) MIDDLE: Hiragana (modern writing)
右:ローマ字表記 RIGHT: rōmaji
I…歌意 meaning of the verse
日本語:『一冊でわかる百人一首』吉海直人・監修(成美堂出版)のものを採用しています。
English: from "A Hundred Verses from Old Japan: a translation of the hyaku-nin-isshu" by William N. Porter (TUTTLE PUBLISHING, 1979, first edition 1909 by The Clarendon Press, London)
J…解説 explanation of the verse
同上
same as above
K…作者について about the poet
Sorry.
No English.
Some have description by Mr. William N. Porter in J section.

余談ですが、動画の和歌部分上下の千代紙柄、背景の和紙素材はAC Worksさんの提供による素材を使っています。





2017年5月28日日曜日

百人一首 100 verses by 100 poets #063


063
後拾遺・巻十三
Go-shui(waka)-shu, vol.13
love
伊勢の斎宮(さいぐう)わたりよりまかり上(のぼり)て侍ける人に忍びて通ひけることをおほやけもきこしめしてまもりなどつけさせ給て忍にもかよはず成(なり)にければ詠み侍ける──左京大夫道雅
when secret affairs with a princess serving Ise Shrine were prohibited by the Emperor.
今はただ
思ひ絶えなむ
とばかりを
人づてならで
いふ由もがな
いまはただ
おもいたえなむ
とばかりを
ひとづてならで
いうよしもがな
Ima wa tada
Omoi-taenamu
Tobakari wo
Hitozute narade
Iu yoshi mo gana.
今となっては、ただ、あなたをあきらめますということだけでも、人づてではなく、直接逢ってお伝えする方法があればよいのですが
If we could meet in privacy,
Where no one else could see,
Softly I’d whisper in thy ear
This little word from me
I’m dying, Love, for thee.’
悲恋の末の美しく悲しい歌
作者の藤原道雅(ふじわらのみちまさ)は、三条天皇《歌068》の皇女で、伊勢の斎宮(さいぐう)を務めて宮廷に戻った当子(まさこ)と恋仲になった。これを耳にした天皇は激怒し、見張りの女房をつけたため、ふたりは逢えなくなる。このときの絶望的な心情を歌ったのがこの歌である。いいようもない深い悲しみが実感を持って迫ってくる。この件で道雅は出世の道を絶たれ、すさんだ日々を過したという。一方の当子は、失意のなか尼になり、そのまま生涯を終えた。
Michimasa was a member of the Fujiwara family, who lived about the year 1030. He fell in love with the Princess Masako, a priestess of Ise; but when Emperor heard of this, he put the Princess into confinement, where she was strictly guarded by female warders, and this verse was Michimasa’s request to her to try to arrange a private meeting with him. The words omoi-taenamu, which is the message he sends to her, mean, ‘I shall die of love’; but they can also mean ‘I shall think no more about you’; so perhaps he intended the verse to be read in different ways, according to whether it reached the Princess, or fall into the hands of her guards.
[In the picture Michimasa is shown outside the fortress, where the Princess is confined.]
左京大夫道雅 さきょうのだいぶみちまさ THE SHINTO OFFICIAL MICHIMASA, OF THE LIFT SIDE OF THE CAPITAL
藤原道雅(9941054)。伊周(これちか)の子で、道隆の孫にあたる。蔵人頭、右京大夫を歴任、寛徳2(1045)年に左京大夫となる。本歌は相思の仲であった三条天皇の第一皇女常子内親王(前斎宮当子・さきのさいぐうまさことも)との逢瀬が許されなくなったときの歌である。実権のない従三位(じゅうさんみ)左京大夫のままで生涯を終える。
勅撰集には7首はいっている。

後拾遺和歌集(ごしゅういわかしゅう)

第4番目の勅撰集。藤原通俊(みちとし)撰。白河天皇の命で1086(応徳3)年に奏覧、改訂をへて87(寛治元)年に完成。「古今集」以来の仮名序をもち、四季6巻・賀・別・き旅・哀傷・恋4巻・雑6巻の20巻。歌数1218首。雑6に神祇歌と釈教歌をはじめて収録。主要歌人は和泉式部《歌056》(67首)、相模《歌065》(40首)、赤染衛門《歌059》(32首)、能因《歌069》(31首)、伊勢大輔《歌061》(27首)など。女流の進出が目立つ。源経信により勅撰集に対するはじめての論難「難後拾遺」が書かれた。
 ──『山川 日本史小辞典』

動画の見方、ブログの読み方などの説明をしましょう。
まず、朗詠音声はプロのもので、左大臣光永さん(http://ogura100.roudokus.com/)による朗詠です。
BGMとして使用させていただいた曲は、雅楽『平調 越天楽』というもので、クラシック名曲サウンドライブラリーさん(http://classical-sound.seesaa.net/)からダウンロードしました。
動画では多くの画像を組み合わせています。
以下の画像をご参照ください。
(クリックすると拡大画像がご覧いただけます。)
まず右上の画像を見てください。
これは動画中の和歌部分の画像です。
各記号の示すものは以下のとおりです。

A…作品番号 number of the verse
1…作者 poet
2…作者肖像画 portrait of the poet
『錦百人一首あつま織』勝川春章(1775年)"Nishiki Hyakunin-isshu Azuma Ori" by Shunsho Katsukawa (1775)/国立国会図書館(http://www.ndl.go.jp/)(※#002除く except #002
3…作者肖像画 portrait of the poet
『今様百人一首吾妻錦』永楽屋東四郎(江戸時代後期?)"Imayo Hyakuninn-Isshu Azuma Nishiki" by Toshiro Erakuya (late Edo era?)
C…出典 origin
D…部立 category(左下画像参照 see the image of left down
それぞれの色は平安時代女房装束のかさねの色です。
四季はそれそれの着用時期に合わせたもの、恋・旅・他は通年での着用の色。
E…詞書 description
F…イメージ画像 image picture of the verse
基本的に明記されていないものはすべてPhoto Libraryさん(https://www.photolibrary.jp/)の写真です。
歌に詠まれた事象がメインですが、時刻、時期、場所などは歌の内容とは異なる場合がありますので、あくまで歌の世界を堪能する助けとして見てください。
当然ながら歌の詠まれた当時の写真ではありません。
なかには現代社会が映りこんでいるものもあります。
なお、恋の部立などの象徴的なものに関しては、独断でそれらしいものを選んでいます。
G…歌意イメージ画像 image picture of the meaning of the verse
英語の解説書にあった画像ですが、題名・作者など一切不明です。
18世紀の木版画とありますが、著者のWilliam N. Porter氏も作者はわからなかったようです。
(英語では画像について説明されている歌もありますが、日本語はありません。)
Sentences in [ ] describe about the picture.

右側の画像はブログの表に関してです。
この画像に用いている色は各部分を区別するためのもので、特に意味はありません。
黄色のアルファベットは動画のものと対応しています。
詳細は上記を参照願います。
緑のアルファベットはブログのみです。
H…歌 verse
これなくしては成り立たないので、当然動画にも入れています。
左:漢字かな表記(歴史的仮名遣い) LEFT: Kanji + Hiragana (old writing)
漢字を使っているもの、かなを使っているもの、漢字も異なるもの、かなりのヴァリエーションがありますが、個人的に見て美しいものを選んでいます。
中:ひらがな表記(現代仮名遣い) MIDDLE: Hiragana (modern writing)
右:ローマ字表記 RIGHT: rōmaji
I…歌意 meaning of the verse
日本語:『一冊でわかる百人一首』吉海直人・監修(成美堂出版)のものを採用しています。
English: from "A Hundred Verses from Old Japan: a translation of the hyaku-nin-isshu" by William N. Porter (TUTTLE PUBLISHING, 1979, first edition 1909 by The Clarendon Press, London)
J…解説 explanation of the verse
同上
same as above
K…作者について about the poet
Sorry.
No English.
Some have description by Mr. William N. Porter in J section.

余談ですが、動画の和歌部分上下の千代紙柄、背景の和紙素材はAC Worksさんの提供による素材を使っています。





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